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わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版【プロがレビュー】

2024-11-24

わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版
わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版

【わかって合格る宅建士 基本テキスト】って、評判が良いみたいですけど勉強しやすいですか?

理解しやすく記載されていたり、暗記しやすいように整理されていますか。

あと、法改正があった箇所にアンダーラインが引いてあるって本当ですか?

要するに、、このテキストを使って宅建に合格できますか?
具体的に教えて、詳しい人!


こういった疑問にお答えします。


本記事の内容

  • 元教材制作者の筆者が「わかって合格る宅建士基本テキスト」の教材評価を行っています。
  • 独自の10個の評価項目を用いて徹底評価し、点数づけしています。
    (「出題頻度」「暗記箇所の整理」「論点の理解しやすさ」など)
  • 本記事を読むことで、変な教材に手を出して無駄な時間とお金を使うこともなくなります。


記事の信頼性

この記事を書いた人

CFP ®資格認定者 / 1級FP技能士 / 宅地建物取引士 / 第二種 情報処理技術者 / 日商簿記 等

教材制作会社に6年間 勤務
eラーニング・企業内研修用の「教材制作」「教材評価」の業務に携わる.

業務経験からFP・宅建の学習用教材を評価し,マニアックに解説しています.


この記事を読むことで、勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。


5分で読めるので、この教材の評価が知りたい方は、最後まで読んでみてください。


「わかって合格る宅建士」テキストの商品説明

  • 本テキストは、「基本テキスト」(教科書・参考書・テキスト)の位置づけです。
  • 学習対象者は、「初学者」から「リベンジ組」まで使えます。
  • 本テキストを読んだ第一印象は、「内容が正確」かつ「1ページが縦に分割されていなくて読みやすい」ことです。


\「内容が正確」かつ「1ページが分割されていない」ので読みやすい!/


独学の方に朗報です。

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徹底レビュー

評判のいい「わかって合格る宅建士基本テキスト」2025年度版【レビュー】

2024年版から表紙のデザインが一新しました!
(黒からピンクに変更)

「わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版」表紙
「わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版」表紙

結論は、内容が正確で,ページが縦に分割されていない読みやすいテキストを探している方は「買い」です。

本テキストの「メリット」、「デメリット」、「評価点」を見ていきましょう。

▼メリット

  • 論点の詳しい説明や、法律の正確な条文が載っていて、記載内容が正確です。(「詳細説明」型 寄りのテキスト)
    論点の網羅性がすごい。
  • 暗記箇所が整理されています。
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 出題頻度の高い論点、過去に出題された箇所がアイコン表示でわかります。
    さらに出題箇所にアンダーラインで出題年が記載されており、直近いつの出題であったか確認することができます。
  • 法改正に対応しており、改正情報がアイコン表示でわかります。

▼ややデメリット

実質的なページ総数が「721」ページとやや多い印象を受けます。
※ただし、「詳細説明型」(寄り)のテキストでは、「理解するための文章」「理解するためのイラストや図表」を入れるとページ数がかさむのは必然的であり、ページ総数と理解のしやすさは相反関係にあります。

このデメリットはメリットの裏返しであり、得られるものはデメリットを上回って余りあるものです。

▼本テキストのタイプ

本「わかって合格る 宅建士 基本テキスト」のタイプは、
「バランス」型と「詳細説明」型の中間の特性をもったテキストになっています。

「基本テキストのタイプ」の説明

▼「バランス」型テキスト
・イラストと図表、文章説明の「バランスがよい」基本テキストです。
・メリット:オールラウンド(下の中間)の特性をもったテキストです。初学者がはじめに用意したいテキストです。
・対象者:初学者、中級者 向け

▼「詳細説明」型テキスト
・文章説明が「詳細かつ正確性を重視」したテキストです。
・メリット:論点の詳しい説明があったり、法律系の試験の場合 正確な条文が記載されていたりします。
・対象者:中級者 向け

▼「要点・暗記重視」型テキスト
・出題頻度が高い「要点や用語のみ」を集めたテキストです。
 詳しい説明が必要な場合は、他の基本テキストから確認することが前提です。
・メリット:要点の「復習や暗記」が効率的にできます。
・対象者:復習向け、暗記向け、リベンジ組、時間がない人向け

(スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて拡大・縮小ができます)

「わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版」のタイプ
基本テキストのタイプ「わかって合格る宅建士 基本テキスト 2025年版」


▼評価点は「47点/50点」です

当サイトは、独自の「評価項目」を用いて、本テキストを「評価点」をつけて評価しています。
※40点以上は高得点です。

・「評価項目」は、10項目です。
・「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。

評価項目と評価点

カテゴリ評価項目評価点
(各5点)
内容面
①出題頻度A,B,Cランクの内容が
 網羅されているか?(網羅性)
②暗記箇所が
 整理されているか?
③論点が理解しやすいか?
④法改正に対応しているか?
⑤テキストの途中に問題が
 挟まれていないか?
外観面
⑥ページ総数が多すぎないか?
⑦ページの縦分割がないか?
(1ページが縦1列か)
⑧理解を助けるイラストや図表が
 適度に含まれているか?
⑨カラフル過ぎないか?
差別化要素
⑩テキスト独自の差別化要素
合計点数
47/50

※評価項目ごとの評価点・評価基準は当サイトの独自のものです。
 定期的に調整していますので評価点が変わる場合がありますのでご注意ください。
※また、評価点は人によって感じ方が異なります。
 その場合は,点数よりも評価内容を参考になさってください。

 以下に、理由・根拠を詳しく解説します。


わかって合格る 宅建士基本テキスト 2025年度版【徹底レビュー】

理由・根拠を詳しく、以下の「評価項目」を用いて点数をつけて評価していきます。

  • 「評価項目」は、10項目です。
  • 「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。


①出題頻度 A、B、Cランクの内容が網羅されているか?(網羅性)

すべて網羅しています。→ 5点

「科目」ごとの「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表のとおりです。

「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性

科 目「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性
宅建業法15/15論点の「A,B,Cランク」網羅
民 法24/24論点 の「A,B,Cランク」網羅
法令上の制限 6/6論点 の「A,B,Cランク」網羅
税・その他 10/10論点 の「A,B,Cランク」網羅
55/55論点 網羅

根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)


※宅建の試験範囲をもとに、12年分の過去問を確認し「出題頻度」のランク付けを行いました。

「出題頻度 A,B,Cランク」とは?

  • Aランクは、毎年出題される出題頻度が高い論点であり、必至で覚えなければならない知識です。
  • Bランクは、2年に1度程度のペースで出題される論点で、こちらも2番目に優先して覚えなければならない知識です。
  • Cランクは、5年に一度程度のペースで出題される論点で、余裕があったら覚えたい知識です。
  • Pランクは、10年に一度程度のペースで出題される論点で、あまり時間を割かないほうがいい知識です。

■根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。

(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)

論 点出題頻度
(A:高,B:中,C:低)
わかって合格る
宅建士 基本テキスト

2025年度版 TAC
網羅性(〇/△/なし)
■宅建業法
1.宅地建物取引業
A
2.免許
A
3.宅地建物取引士
A
4.事務所の設置
A
5.営業保証金
A
6.保証協会
A
7.広告や契約の注意事項
A
8.業務における諸規定
A
9.媒介代理契約の規制
A
10.35条 重要事項説明
A
11.37条書面(契約書)
A
12.自ら売主の制限
 (8種規制)
A
13.報酬額の規制
A
14.監督処分と罰則
A
(罰則はC)
15.住宅瑕疵担保履行法
A
■民法(権利関係)
1.制限行為能力者
B
(被保佐人,
被補助人はC)
2.意思表示
A
(心裡留保はC)
3.代理
A
(表見代理はP)
4.時効
B
5.物権変動・対抗問題
A
6.相隣関係
P
(ありP244)
7.共有
P
(ありP247)
8.抵当権
A
(根抵当権はP)
9.その他の担保権
P
(地役権,留置権,
 先取特権,質権はP)

(地役権ありP255,
留置権ありP95,
先取特権ありP96,
質権ありP96)
10.保証・連帯保証
C
11.連帯債務
C
12.債権譲渡
C
13.債務不履行
A
14.弁済相殺
P
15.契約不適合責任
A
16.賃貸借契約
A
(賃借権の譲渡・転貸)
17.借地借家法
 (借地権)
A
(裁判所の許可はC,
建物の再築はP)
18.借地借家法
 (借家権)
A
(借地上の建物の
 賃借権はC)
19.その他の契約
C
(使用貸借,
 請負,贈与)

(使用貸借あり,
請負あり,
贈与あり)
20.事務管理
C
(P242)
21.不法行為
B
(共同不法行為はC)
22.相続
A
(欠格・廃除はC,
 遺留分はC)
23.不動産登記法
A
(合筆・分筆はP)
24.区分所有法
A
■法令上の制限
1.都市計画法
A
(地区計画はC)
2.建築基準法
A
3.国土利用計画法
A
(事前届け出はP)
4.農地法
A
5.土地区画整理法
A
6.盛土規制法
A
(監督処分,
 災害防止措置はC)
■税・その他
1.不動産取得税
 固定資産税
A
2.所得税
C
3.印紙税
A
4.登録免許税
A
5.相続税贈与税
P
6.不動産鑑定評価基準
A
7.地価公示法
A
8.住宅金融支援機構法
A
9.景品表示法
 公正競争規約
A
10.土地建物
A
論点数 計
5555
(〇は1、△は0.5
小数点は切下で集計)
評価点:
コメント:
5点/5点中
A,B,Cランクを網羅

本テキストは、ほぼすべての論点が載っていますので、辞書的な使い方もできますし、過去問などから調べてテキストに書き込む手間も減らせます。


②暗記箇所が整理されているか?

整理されています。→ 5点

理由

  • 「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい
  • 「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

根拠

■①「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい

▼民法等「保護される相手方の要件」(P48)

無権代理の相手方の保護について、相手方の権利として「催告権」「取消権」「責任追及」「表見代理」があり、さらに相手方の要件として「善意」か「悪意」が組み合わさって複雑ですが、似た論点を比較しながらまとめており暗記しやすくなっています。

民法等「無権代理」「保護される相手方の要件」(P48)
民法等「無権代理」「保護される相手方の要件」(P48)

▼宅建業法「変更の届出」と「変更の登録」の比較(P325)

宅建業法の「変更の届出」と「変更の登録」は似た論点の代表格ですが、しっかり比較しながらまとめられています。

宅建業法「変更の届出」と「変更の登録」の比較(P325)
宅建業法「変更の届出」と「変更の登録」の比較(P325)

■②「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

▼法令上の制限「その他の地域地区」(P496)

「目的」と「都市計画に定める内容」を表形式で分けて説明しており整理して暗記しやすいです。
(他社のテキストでは「目的」と「都市計画に定める内容」が1つの文章の中で説明されているものもあり,少々わかりづらいです)

法令上の制限「その他の地域地区」(P496)
法令上の制限「その他の地域地区」(P496)

▼法令上の制限「建築確認を必要とする建築物」(P575)

建築基準法の「建築確認の要否」は、文章で説明されても整理できませんが、次のようにしっかり表形式で整理されており暗記しやすいです。

法令上の制限「建築確認を必要とする建築物」(P575)
法令上の制限「建築確認を必要とする建築物」(P575)

暗記は、次のように整理されていると覚えやすくなります。
・「表形式に整理されている」こと
・「似たような論点を比較しながら まとめている」こと


③論点が理解しやすいか?

論点が理解しやすいです。→ 5点

理由:

民法等「4.代理」(P34,35,36)を例に検証しましたが、「①学習目標の提示」「②論点のイメージを確認」「③論点の要件の説明」「④論点の種類の説明」「⑤出題される具体例」の順で説明を行うことにより、論点が理解しやすくなっています。

根拠:

■検証1:民法等「4.代理」(P34,35,36)を例に検証してみます。

  • 学習目標の提示
    「イントロダクション」が節単位(レッスン単位)のはじめに用意されています。学習者は「これからどんなことを学習するのか?」という学習目標を確認することができ、学習目的をもって学習に望むことができます。(P34)
  • 論点のイメージを確認
    節単位(レッスン単位)のはじめに論点のイメージがイラストで用意されています。学習者はイラストで論点(例「代理」)のイメージを持つことができます。(P34)
  • 論点の要件の説明
    民法では、論点の要件を理解して覚える必要ありますが、ここでは代理の要件として「本人に効果を生じさせるためには、(1)代理権の存在と、(2)顕名をしたうえで意思表示(代理行為)が必要です」と、代理の要件を説明しています。(P35)
  • 論点の種類の説明
    論点の要件に続いて、論点の種類(類型)を理解して覚える必要ありますが、ここでは代理の種類として「(1)任意代理」と「(2)法定代理」があることを説明しています。(P35)
  • 出題される具体例
    前述の3,4で学習した知識をもとに、過去の頻出の試験問題を具体例として学習することができます。
    ここでは「代理人の行為能力」について、「未成年者が代理人になったときに、未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができるのか?」という具体例をもちいて学習することができます。(P36)

■1.学習目標の提示
「イントロダクション」が節単位(レッスン単位)のはじめに用意されています。学習者は「これからどんなことを学習するのか?」という学習目標を確認することができ、学習目的をもって学習に望むことができます。(P34)

■2.論点のイメージを確認
節単位(レッスン単位)のはじめに論点のイメージがイラストで用意されています。学習者はイラストで論点(例「代理」)のイメージを持つことができます。(P34)

民法等「4.代理」(P34,35,36)を例に検証

民法等「4.代理」(P34)
民法等「4.代理」(P34)

■3.論点の要件の説明
民法では、論点の要件を理解して覚える必要ありますが、ここでは代理の要件として「本人に効果を生じさせるためには、(1)代理権の存在と、(2)顕名をしたうえで意思表示(代理行為)が必要です」と、代理の要件を説明しています。(P35)

■4.論点の種類の説明
論点の要件に続いて、論点の種類(類型)を理解して覚える必要ありますが、ここでは代理の種類として「(1)任意代理」と「(2)法定代理」があることを説明しています。(P35)

民法等「4.代理」(P34,35,36)を例に検証

民法等「4.代理」(P35)
民法等「4.代理」(P35)

■5.出題される具体例
前述の3,4で学習した知識をもとに、過去の頻出の試験問題を具体例として学習することができます。
ここでは「代理人の行為能力」について、「未成年者が代理人になったときに、未成年者であることを理由に売買契約を取り消すことができるのか?」という具体例をもちいて学習することができます。(P36)

民法等「4.代理」(P34,35,36)

民法等「4.代理」(P36)
民法等「4.代理」(P36)

■5.出題される具体例

民法の特に「代理」「錯誤(意思表示)」「時効」「物権変動(対抗問題)」では、理論的な概念が積み重なっており理解に時間がかかりますが、このテキストの「代理」では「①学習目標の提示」「②論点のイメージを確認」「③論点の要件の説明」「④論点の種類の説明」「⑤出題される具体例」の順で説明を行っており論点が理解しやすいです。

理解のしやすさは、全体の概略(「①学習目標の提示」「②論点のイメージを確認」)を読んだうえで、各論の解説(「③論点の要件の説明」「④論点の種類の説明」「⑤出題される具体例」)に進むことで論点が理解しやすくなります。このテキストは、理解しやすいです。


■検証2:宅建業法「自己の所有に属しない物件の売買契約締結の制限」(P417)

「民法の定め」と「宅建業法の定め」が分けて説明されています。説明していないテキストが多いなか、本テキストは受験生の疑問を解消する内容になっています。

宅建業法「自己の所有に属しない物件の売買契約締結の制限」(P417)
宅建業法「自己の所有に属しない物件の売買契約締結の制限」(P417)


■検証3:法令上の制限「換地処分のタイムテーブル」(P635)

換地処分にともなう権利の移動にて、古い権利「所有権や権利が消滅すること」と、新しい権利「地役権が残る・権利が確定すること」を図解で説明しており、理解しやすいです。

法令上の制限「換地処分のタイムテーブル」(P635)
法令上の制限「換地処分のタイムテーブル」(P635)


④法改正に対応しているか?

法改正に対応しています。→ 5点
さらに出題箇所にアンダーラインで出題年が記載されており、直近いつの出題であったか確認することができます。

根拠:

下のイメージをご確認ください。文章に「最近の改正」アイコンが表示され、改正点が確認できます。

■宅建業法の法改正

▼建物状況調査

次の書面を交付する際、建物状況調査の説明や記載が必要となりました。

  • 重要事項説明書(35条書面)
    既存建物について、「建物状況調査(実施後1年を経過していないものに限る。鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅等についてては2年を経過していないもの)を実施しているかどうか、およびこれを実施している場合、その結果の概要」が重要説明事項となった。 
  • 媒介契約締結時の交付書面
    標準媒介契約約款を採用して既存住宅の売買の媒介契約を締結した場合、建物状況調査をする者のあっせんを「無」とするときは、媒介契約書面にその理由を記載する必要がある。 

重要事項説明書(35条書面)

宅建業法「2.重要事項説明書の記載事項⑦」(P385)
宅建業法「2.重要事項説明書の記載事項⑦」(P385)

媒介契約締結時の交付書面

宅建業法「3.売買・交換の媒介・代理契約書の交付義務と書面の記載事項⑨」(P376)
宅建業法「3.売買・交換の媒介・代理契約書の交付義務と書面の記載事項⑨」(P376)

さらに本テキストは、出題箇所にアンダーラインで出題年が記載されており、直近いつの出題であったか確認することができます。

■権利関係の法改正

▼相続登記の義務化

相続登記の申請が義務化しました。
所有権の登記名義人について相続の開始があり、所有権を取得した者は、自己のために相続があったことを知り、かつ当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に所有権移転登記をしなければならない(相続人に対する遺贈も同様)。

権利関係「2.登記の手続き」「(3)相続登記の申請の義務化」(P130)
権利関係「2.登記の手続き」「(3)相続登記の申請の義務化」(P130)

法令上の制限の法改正

▼「盛土規制法」

旧法の「宅地造成規正法」から、「盛土規制法」に改正となりました。
旧法と同様に災害防止を目的とした法律です。

法令上の制限「盛土規制法」(P641)
法令上の制限「盛土規制法」(P641)

■税、その他の法改正

▼住宅金融支援機構法

住宅金融支援機構は、市町村または空家等管理活用支援法人からの委託に基づき、空家等および空家等の跡地の活用の促進に必要な資金の融通に関する情報の提供その他の援助を行うことができるようになった。

税・その他「6.空き家等の融資に関する情報の提供業務」(P723)
税・その他「6.空き家等の融資に関する情報の提供業務」(P723)

ほかにもありますが、法改正に対応しています。
法改正は試験で毎年狙われますので、対応していると安心感があります。


⑤テキストの途中に問題が挟まれていないか?

テキストの途中に問題が挟まれています。→ 4点
本テキストは節の途中に「1問1答」の問題が含まれているため、4点としました。
ただし、すべての節に含まれているわけではなく、頻出な論点の節にのみ含まれており、学習効率の影響は少ないです。

※受験生の学習スタイルに合わせて、章ごと(論点ごと)の 事後テストの力試しの置づけとして解きたい場合は、デメリットにならないです。

根拠:

テキストの節の途中に問題が含まれています。(民法等「2.強迫」(P27))

民法等「2.強迫」(P27)
民法等「2.強迫」(P27)

テキストを学習しているときと、問題を解くときは、頭の使う部分が異なるため、テキストの途中に問題が挟まれていると、インプットからアウトプットの切り替えが必要になり「理解・暗記の学習ペース」が乱されてしまう。(参考、テキストによっては、本文の途中に「1問1答」や「複数問」の問題が含まれているものがある)
できれば、テキストと演習問題は、本自体を物理的に分けて学習したい。

参考:なぜ、基本テキストに演習問題が入っているの?
・競争の原理から、教材制作各社とも他社より付加価値を出したい事情から、消費者からみて「基本テキストの中に演習問題も含まれていることはお得感」があり、その結果、基本テキスト+演習問題の構成になっているものが多くなっています。初学者・中級者向けの教材によくあります。
・上級者向けの教材では、説明文だけを掲載したテキストや、演習問題だけを掲載した問題集など、インプットとアウトプットの目的別に分かれています。


⑥ページ総数が多すぎないか?

やや多いです。→ 4点

根拠:課目と実質のページ数は、下表のとおりです。

科 目実質ページ数
1.権利関係(民法)8-270=263
2.宅建業法278-473=196
3.法令上の制限482-664=183
4.税・その他672-750=79
計721ページ
付録厳選過去問プレミアム50問

宅建の標準的なテキストは「600ページ」程度ですが、本テキストは「721」ページあります。
本テキストは「詳細説明」型(寄り)であり、総ページ数が多くなっています。

※ただし、わかりやすいテキストとは「論点の詳しい説明」「事例による解説」「法律の正確な条文」(一部「マイナー論点」含む)が載っており、特に民法の理解を進めるうえでは効果的でメリットになります(急がば回れ)。
 「バランス型」(オールインワンタイプ)のテキストは、論点の説明が不十分なものもあり、理解できないまま暗記ゴリ押しに頼ることがあります。
 ページ総数と理解のしやすさ(詳しい説明)は相反関係(トレードオフ)にあります。

参考:ページ総数は、なぜ変わるの?
・繰り返し学習向け、要点の暗記重視のテキストだとページ数が少なくなる傾向があります。
・反対に、初学者向けにイラストや図表を多く入れたり、中級・上級者向けに正確な文章を記載しようとするとテキストのページ数は多くなります。
 ページ数が少ないことは、イラストや図表・正確な文章などを削っており、他のメリットとのトレードオフの関係にあります。


⑦ページの縦分割がないか(1ページが縦1列か)?

1ページが縦1列のレイアウトで分割されておらず、読みやすいです。→ 5点

根拠:

下のイメージをご確認ください。

ページの縦分割がなく読みやすい

宅建業法「1.宅建士って何をする人?」(P306)
宅建業法「1.宅建士って何をする人?」(P306)

人は、上から下へ、左から右へ 文字を読むため、1ページが縦1列のレイアウトだと読みやすいです。
テキストによっては、1ページが縦2列、縦3列に分割されているものもあり、学習の集中が乱されてしまいます。
このテキストはとても読みやすいです。(Good!)


⑧理解を助けるイラストや図表が適度に含まれているか?

「イラスト」や「図表」が適度に含まれています。→ 5点

根拠:

以下のように、理解を助ける「イラスト」や「図表」が適度に含まれています。

▼イラスト

  • 民法等「連帯債務とは」(P98)
  • 民法等「不動産の賃貸借の対抗要件とは」(P165)

民法等「連帯債務とは」

民法等 連帯債務と保証(P98)
民法等 連帯債務と保証(P98)

民法等「不動産の賃貸借の対抗要件とは」

民法等 賃貸借の対抗要件(P165)
民法等「不動産の賃貸借の対抗要件とは」(P165)

▼図表

  • 宅建業法「宅建業者名簿の登載事項」(P295)
  • 宅建業法「規制の対象となる取引」(P356)

宅建業法「宅建業者名簿の登載事項」

宅建業法「宅建業者名簿の登載事項」(P295)
宅建業法「宅建業者名簿の登載事項」(P295)

宅建業法「規制の対象となる取引」

宅建業法 規制の対象となる取引(P319)
宅建業法「規制の対象となる取引」(P356)

「イラスト」と「図表」を用いて、イメージや概念から論点に入ることにより理解しやすくなるとともに、文字情報で論点入るよりも頭の負荷が軽減され学習が継続しやすくなります。


⑨カラフル過ぎないか?

初学者向けテキストとしては、カラフル過ぎずバランスが取れています。→ 4点

根拠:

以下の配色になっています。

  • 文字の色:黒、赤の2色
  • イラストの色:黒、赤、緑、青、黄の5系色

▼文字の色:黒、赤の2色

・民法等「賃貸人の義務」(P164)

民法等「賃貸人の義務」(P164)
民法等「賃貸人の義務」(P164)

▼イラストの色:黒、赤、緑、青、黄の5系色

・民法等「物権変動の対抗要件」(P110)

民法等「物権変動の対抗要件」(P110)
民法等「物権変動の対抗要件」(P110)

・法令上の制限「土地区画整理法とは」(P619)

法令上の制限「土地区画整理法とは」(P623)
法令上の制限「土地区画整理法とは」(P623)

淡い配色を使い、目に優しく学習の妨げにならないように設計されています。
このテキストはおおむねバランスがとれています。

・初学者向けのテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。
 カラフル過ぎると目が疲れてしまうデメリットもあります。(中級者向け以上を考慮した場合は、もう少し色を減らしても良いです。制作コンセプトによるところも大きい)
・また、すべてがカラフルだと、どこが大事な部分かわからなくなるデメリットもあり、強調表示のバランスが大事になります。

参考:初学者・中級者・上級者向けのテキストの配色は?
・「初学者向け」のテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。
・「中級者向け」のテキストは、2色刷りで黒と朱色(赤系)のみで強調表現を分けているものもあります。
・受験を多く経験している「上級者向け」のテキストになると、文字色は1色で太字や下線(アンダーライン)で強調表現しているテキストや、まったく太字や下線もないテキストもあります。
 なお、「上級者」は、重要な部分が自分で分かるため、自ら下線を引いたり、メモ書きを入れるなどカスタマイズすることから、極めてシンプルなテキストを好みます。(本試験の直前には,自分だけのテキストができあがっているイメージです)


⑩テキスト独自の差別化要素

  • 「基本テーマ32」で宅建の全体像をつかめる
    テキストの冒頭にて、きっちり抑えたい基本テーマをコンパクトに整理しています。
    試験の「全体像」をイメージで一気につかむことができます。
  • 「はじめて」アイコンで最重要ポイントが一目瞭然
    初学者が「まずどこから勉強すればよいか」を表示しており、基本知識かつ試験に頻出な項目ばかりですので、ここから学習をはじめると合格に必要な基礎力を身につけることができます。
  • 「厳選過去問プレミアム50」が付属
    本テキストには「厳選過去問プレミアム50」という出題頻度が高い問題が50問掲載された冊子が付属します。
     → 5点/5点

根拠:

■1.「基本テーマ32」で宅建の全体像をつかむことができます

宅建士試験の50問のうち、正答率70%以上の絶対に落としてはいけない問題が30問ほど出題されます。この頻出・基本テーマを手早く理解して、効率的な学習につなげることができます。

基本テーマ32
基本テーマ32
「民法等」の「7.保証」「8.対抗問題」(P31)
「民法等」の「7.保証」「8.対抗問題」(P31)

■2.「はじめて」アイコンで最重要ポイントが一目瞭然

初学者が「まずどこから勉強すればよいか」を表示しています。
この「はじめて」アイコンは、基本知識かつ試験に頻出な項目ばかりですので、ここから学習をはじめると合格に必要な基礎力を身につけることができます。

民法等「3.通謀虚偽表示」(P28)
民法等「3.通謀虚偽表示」(P28)

■3.「厳選過去問プレミアム50」が付属

本テキストには「厳選過去問題集」という出題頻度が高い問題が50問掲載された冊子が付属しますので、過去問題集を購入する前に力試しができます。

「厳選過去問プレミアム50」
「厳選過去問プレミアム50」
「厳選過去問プレミアム50」の「問5.抵当権」(P759)
「厳選過去問プレミアム50」の「問5.抵当権」(P759)


■その他

最近流行りの、分野別に4分冊できます。

(1.民法等、2.宅建業法、3.法令上の制限、4.税その他・厳選過去問題集)


まとめ

▼メリット

  • 論点の詳しい説明や、法律の正確な条文が載っていて、記載内容が正確です。(「詳細説明」型 寄りのテキスト)
    論点の網羅性がすごい。
  • 暗記箇所が整理されています。
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 出題頻度の高い論点、過去に出題された箇所がアイコン表示でわかります。
    さらに出題箇所にアンダーラインで出題年が記載されており、直近いつの出題であったか確認することができます。
  • 法改正に対応しており、改正情報がアイコン表示でわかります。

▼ややデメリット

実質的なページ総数が「721」ページとやや多い印象を受けます。
※ただし、「詳細説明型」(寄り)のテキストでは、「理解するための文章」「理解するためのイラストや図表」を入れるとページ数がかさむのは必然的であり、ページ総数と理解のしやすさは相反関係にあります。

▼まとめ

  • 評価点は「47点/50点」であり、結論は、理解しやすく,正確な内容のテキストを探している方は「買い」です。
  • 評価したところ、学習対象者は「やや中級者」寄りですが、「初級者」から「リベンジ組」まで問題なく使えます。
  • 私が受験生に戻ったとしたら、このテキストを高確率で選びます

「わかって合格る宅建士基本テキスト」を使うことで、
勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。

以下は、今回レビューした「基本テキスト」の購入リンクです。
「宅建に合格したい!」という方は、ぜひご検討ください。


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\「内容が正確」かつ「1ページが分割されていない」ので読みやすい!/


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