【みんなが欲しかった!宅建士の教科書 】って、良いみたいですけど勉強しやすいですか?
暗記しやすいように整理されていたり、法改正に対応していますか?
要するに、、このテキストを使って宅建に合格できますか?
具体的に教えて、詳しい人!
こういった疑問にお答えします。
本記事の内容
- 元教材制作者の筆者が「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」の教材評価を行っています。
- 独自の10個の評価項目を用いて徹底評価し、点数づけしています。
(「出題頻度」「暗記箇所の整理」「論点の理解しやすさ」など) - 本記事を読むことで、変な教材に手を出して無駄な時間とお金を使うこともなくなります。
記事の信頼性
- この記事を書いている私は、学習用教材の「教材制作」「教材評価」の仕事に6年間たずさわっていました。
- また宅地建物取引士試験(2021年10月)の「合格者」です。
- 実際に「みんなが欲しかった!宅建士の教科書 2022年度版」を購入して確認しました。
この記事を読むことで、勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。
5分で読めるので、この教材の評価が知りたい方は、最後まで読んでみてください。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書 」テキストの商品説明
- 本テキストは、宅建の勉強をする際に必要となる「基本テキスト」(教科書・参考書・テキスト)の位置づけです。
- 学習対象者は、おもに「初学者」を対象としています。
- 本テキストを読んだ第一印象は、「板書」と呼ばれる「フルカラーの図解やイラストを用いて、わかりにくいポイントを整理」しているブロック(段落)が用意されていることです。
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徹底レビュー
もくじ
みんなが欲しかった!宅建士の教科書 2022年度版【プロが徹底レビュー】
結論は、カラフルな「板書」が好きなら「買い」です
その「メリット」、「デメリット」、「評価点」を見ていきましょう。
▼メリット
- 「読む」というより「ぱっと見て」わかる、をコンセプトにして制作されています。
- ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
- 「参考編」という出題頻度Cランク,Pランクの論点だけ集められているページが後半に集められており、「余裕があればやる、なければサクッと飛ばす」といった判断がしやすい。
- 法改正に対応しています。
▼ややデメリット
- 「板書」と呼ばれる、「独自のイラストと独自の文字フォントにより、わかりにくいポイントを整理」していますが、学習者によって好き・嫌いの好みがわかれるところです。
- 初学者向けをコンセプトとしているとのことで、少しカラフルな印象を受けます。
(イラスト・図表が 黒、赤、緑、青、紫、オレンジの6色)
※ただし、本テキストの売りである「カラフルな板書」が好きであれば、問題ありません。
▼本テキストのタイプ
本「みんなが欲しかった 宅建士の教科書」基本テキストのタイプは、
「バランス」型に重きをおいています。
▼評価点は「42点/50点」です
当サイトは、独自の「評価項目」を用いて、本テキストを「評価点」をつけて評価しています。
※40点以上は高得点です。
・「評価項目」は、10項目です。
・「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。
評価項目と評価点
カテゴリ | 評価項目 | 評価点 (各5点) |
---|---|---|
内容面 | ①出題頻度 A、B、Cランクの内容が 網羅されているか?(網羅性) | 5 |
②暗記箇所が整理されているか? | 4 |
|
③論点が理解しやすいか? | 4 |
|
④法改正に対応しているか? | 4 |
|
⑤テキストの途中に問題が 挟まれていないか? | 4 |
|
外観面 | ⑥ページ総数が多すぎないか? | 4 |
⑦ページの縦分割がないか? (1ページが縦1列か) | 5 |
|
⑧理解を助ける挿し絵(イラスト)や図表が 適度に含まれているか? | 5 |
|
⑨カラフル過ぎないか? | 3 |
|
差別化 要素 | ⑩テキスト独自の差別化要素 | 4 |
合計点数 | 42/50 |
※評価項目ごとの評価点・評価基準は当サイトの独自のものです。
定期的に調整していますので評価点が変わる場合がありますのでご注意ください。
※また、評価点は人によって感じ方が異なります。
その場合は,点数よりも評価内容を参考になさってください。
以下に、理由・根拠を詳しく解説します。
みんなが欲しかった!宅建士の教科書 2022年度版【レビュー詳細】
それでは理由・根拠を詳しく、以下の「評価項目」を用いて点数をつけて評価していきます。
・「評価項目」は、10項目です。
・「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。
- 出題頻度 A、B、Cランクの内容が網羅されているか?(網羅性)
- 暗記箇所が整理されているか?
- 論点が理解しやすいか?
- 法改正に対応しているか?
- テキストの途中に問題が挟まれていないか?
- ページ総数が多すぎないか?
- ページの縦分割がないか(1ページが縦1列か)?
- 理解を助ける挿し絵(イラスト)や図表が適度に含まれているか?
- カラフル過ぎないか?
- テキスト独自の差別化要素
▼「内容面」
▼「外観面」
▼「差別化要素」
①出題頻度 A、B、Cランクの内容が網羅されているか?(網羅性)
すべて網羅しています。→ 5点
■根拠:「科目」ごとの「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表のとおりです。
「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性
科目 | 「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性 |
---|---|
民法 | 15論点の「A,B,Cランク」すべて網羅○ |
宅建業法 | 24論点 の「A,B,Cランク」すべて網羅○ |
法令上の制限 | 6論点 の「A,B,Cランク」すべて網羅○ |
税・その他 | 10論点 の「A,B,Cランク」すべて網羅○ |
すべて網羅しています。 |
■根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)
※宅建の試験範囲をもとに、12年分の過去問を確認し「出題頻度」のランク付けを行いました。
「出題頻度 A,B,Cランク」とは?
- Aランクは、毎年出題される出題頻度が高い論点であり、必至で覚えなければならない知識です。
- Bランクは、2年に1度程度のペースで出題される論点で、こちらも2番目に優先して覚えなければならない知識です。
- Cランクは、5年に一度程度のペースで出題される論点で、余裕があったら覚えたい知識です。
- Pランクは、10年に一度程度のペースで出題される論点で、あまり時間を割かないほうがいい知識です。
②暗記箇所が整理されているか?
おおむね整理されています。→ 4点
■根拠:4点の根拠
- 法令上の制限の「補助的地域地区」(P397)にて、
「目的」と「都市計画に定める内容」が 一つの文章の中で説明されている部分がある(高度地区)。4点
- 参考までに、同社TACの「わかって合格る宅建士 基本テキスト」では、
「目的」と「都市計画に定める内容」を分けて説明しており、整理して暗記しやすい。5点
③論点が理解しやすいか?
おおむね論点が理解しやすいです。→ 4点
■理由:
例えば、錯誤について「基礎知識」と「その条件」が混ざって説明されており、
また、錯誤には条件が2つあるが、その文章が続けて記載されていなかったため少しわかりずらかった。
ただし、重要論点の抜けはないです。例外事項の説明もあります。
(同社TACの「わかって合格る宅建士 基本テキスト」は,わかりやすい。5点)
■根拠:民法の「錯誤」を例に検証してみます。(民法 P177)
- はじめに、この項目での「定義」の説明をしている。
例:錯誤の定義を「勘違いで意思表示をすること」と説明している。(P176「OK」) - 次に、論点の「基礎知識」、「その条件」、「例外事項」がまとめられている。
▼基礎知識:「錯誤による意思表示は、 取引上の社会通念で重要なものは取り消すことができる」旨の説明がある。
※「基礎知識」と下の「その条件」が混ざって説明されている。(P177「少しNG」 )
▼その条件:錯誤には条件が2つあるが
①その錯誤が、取引上の社会通念で「重要なもの」であること。
②勘違いした人に「重大な過失がない」こと。
※ここの①と②の説明が離れており、②の「重大な過失がない」ことを見落としやすい。(P177「少しNG」)
▼例外事項:勘違いした人に重大な過失があっても、例外がある。(P178「OK」)
①相手方が悪意・重過失によるとき
②相手方が勘違いした人と同一の錯誤に陥っていたときは、取り消しができる。旨の説明がある。
理解のしやすさは、学習のポイント(定義、具体例)を読んだうえで解説(基礎知識、条件、例外事項)に進むことで、論点が理解しやすくなります。
④法改正に対応しているか?
おおむね法改正に対応しています。→ 4点
IT重要事項説明に「賃借」だけでなく、「売買」を含む旨の記載がなかったため、細かいですが 4点としています(宅建業法 P87)
■根拠:下のイメージとあわせてご確認ください。
宅建業法より
・「IT重要事項説明」に「賃借だけでなく、売買を含む」旨の説明がない。(P87 NG)
・「重要事項説明」に「水害ハザードマップに表示されたときは、宅地・建物の所在地を説明する」旨の説明あり。(P88 OK)
法令上の制限より
・「市町村が定める都市計画」に「市町村は、都市計画を決定するときは、知事と【協議】しなければならない」とあり、
改正前は【協議と同意】が必要だったが、改正後は【協議】のみが必要との記載に更新されており、細かい法改正にも対応している。(P404 OK)
⑤テキストの途中に問題が挟まれていないか?
テキストの途中に問題が挟まれています。→ 4点
根拠:本テキストは「1問1答」の問題が含まれているため、4点としました。(P18,19など)
(参考、テキストによっては、本文の途中に「1問1答」や「複数問」の問題が含まれているものがある)
テキストを学習しているときと、問題を解くときは、頭の使う部分が異なるため、
テキストの途中に問題が挟まれていると、インプットからアウトプットの切り替えが必要になり「理解・暗記の学習ペース」が乱されてしまう。
できれば、テキストと演習問題は、本自体を物理的に分けて学習したい。
※ただし、受験生の学習スタイルに合わせて、章ごと(論点ごと)の事後テストの力試しの置づけとして解きたい場合は、問題ないです。
⑥ページ総数が多すぎないか?
やや多いです。→ 4点
根拠:科目と実質のページ数は、下表のとおりです。
科目 | 実質ページ数 |
---|---|
民法 | 160 ~ 384 ページ = 225 ページ |
宅建業法 | 2 ~ 158 ページ = 157 ページ |
法令上の制限 | 386 ~ 509 ページ = 124 ページ |
税・その他 | 512 ~ 577 ページ = 66 ページ |
計 572 ページ (1.22倍) | |
参考編 | 580 ~ 607 ページ = 28 ページ |
計 600 ページ (1.28倍) |
手持ちの一番ページ数の少ないテキストに比べて、1.28倍(28%)多い。
(「参考編」を含まないと、1.22倍多い)
※ただし、バランス型のテキストは、初学者向けに「理解するための文章」「理解するための挿し絵(イラスト)や図表」を入れるとページ数がかさむのは必然的であり、制作時のコンセプトによるところも大きいです。
⑦ページの縦分割がないか(1ページが縦1列か)?
1ページが縦1列のレイアウトであり分割されておらず、読みやすいです。→ 5点
根拠:下のイメージをご確認ください。
ページの縦分割がなく読みやすい
人は、上から下へ、左から右へ 文字を読むため、1ページが縦1列のレイアウトだと読みやすい。
テキストによっては、1ページが縦2列、縦3列に分割されているものもあり、学習の集中が乱されてしまう。
できれば、ページの縦分割がない(1ページが縦1列か)ほうが読みやすく、
このテキストはとても読みやすい。
⑧理解を助ける挿し絵(イラスト)や図表が適度に含まれているか?
挿し絵(イラスト)や図表が適度に含まれています。→ 5点
根拠:宅建業法の免許換えの「P14」「15」、民法の通謀虚偽表示の「P175」「P176」 など、理解を助けるイラストや図表が適度に含まれている 。
文章だけでなく、イラストと図表を用いることによって学習効果が高くなっています。
⑨カラフル過ぎないか?
初学者向けテキストとして、飽きさせない工夫のためか、少しカラフルですね。→ 3点
(制作コンセプトによるところも大きい)
根拠:
・文字:黒、赤の 2色(一部,項番が青色)
・イラスト(挿し絵)、図表:黒、赤、緑、青、紫、オレンジの6色(P22、P147)
初学者向けのテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多い。
いきおいカラフル過ぎて目が疲れてしまうデメリットもある。
※ただし、本テキストの売りである「カラフルな板書」が好きであれば、問題ありません。
⑩テキスト独自の差別化要素
「板書」というフルカラーの図解やイラストを用いてわかりにくいポイントを整理しています。 → 4点
また「参考編」という出題頻度Cランク,Pランクの論点だけ集められているページが後半に集められています。
根拠:
・「板書」というフルカラーの図解やイラストを用いてわかりにくいポイントを整理している。
ただし、手書き感がある(ややクセのある)フォントやイラストは人を選ぶ。
・「参考編」という出題頻度Cランク,Pランクの論点だけ集められているページが後半にあり、これが調子いい。
他のテキストは本文中にCランク,Pランクがあることが多いが、後半に集められていることで「余裕があればやる、なければサクッと飛ばす」判断がしやすい。
→ この「参考編」は、前述の「板書」よりも差別化要素が高い。
・最近流行りの、分野別に3分冊できる。
まとめ
▼メリット
- 「読む」というより「ぱっと見て」わかる、をコンセプトにして制作されています。
- 論点の「正確性を損なわない範囲で文章を簡潔にしている」こともうかがえます。
- ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
- 「参考編」という出題頻度Cランク,Pランクの論点だけ集められているページが後半にあり、「余裕があればやる、なければサクッと飛ばす」といった判断がしやすい。
- 法改正に対応しています。
▼ややデメリット
- 「板書」と呼ばれる、「独自のイラストと独自の文字フォントにより、わかりにくいポイントを整理」していますが、学習者によって好き・嫌いの好みがわかれるところです。
- 初学者向けをコンセプトとしているとのことで、少しカラフルな印象を受けます。
(イラスト・図表が 黒、赤、緑、青、紫、オレンジの6色)
※ただし、本テキストの売りである「カラフルな板書」が好きであれば、問題ありません。
▼まとめ
- 評価点は「43点/50点」であり、結論は「カラフルな板書が好きなら買い」です。
- 評価したところ、学習対象者は「初学者」向けです。
※ 「中級者」「リベンジ組」でも使えますが、「中級者」以上は同社TACの「わかって合格る宅建士2022」のレビューもご確認ください。
「みんなが欲しかった!宅建士の教科書」を使うことで、
受験生のみなさまには、勉強開始までの教材選択の時間ロスを極力はぶき、勉強に多くの時間を使っていただけるとともに、効率よく学習を進めていだきたくことができます。
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サクサクと読める「合格のトリセツ 基本テキスト」(LEC)のレビュー記事
・特徴は、「ページ総数」が少なく、サクサクと読み進められるので、勉強時間を多く取れない方に適しています。
・学習対象者は、「初学者」を対象にしています。
レビュー記事です。どうぞ、ご確認ください。
→ 宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト 2022年版【プロが徹底レビュー】
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参考宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト 2022年版【プロがレビュー】
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内容が正確な「わかって合格る 宅建士 基本テキスト」(TAC)のレビュー記事
・特徴は、「内容が正確」かつ「1ページが縦に分割されていなくて読みやすい」基本テキストです。
・学習対象者は、バランスが良いため「初級者」から「リベンジ組」まで使えます。
レビュー記事です。どうぞ、ご確認ください。
→ わかって合格る宅建士基本テキスト2022年度版【プロが徹底レビュー】
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