働きながら「CFP」と「宅建」を同時受験した方の体験談が聞きたいです。
受けようと思った動機や、失敗談、苦労したことなど。
最初から最後まで、経験したことを詳しく教えてほしいです。
よかったら、経験者の生の声を聞かせてもらえませんか?
こんな疑問にお答えいたします。
本記事の内容
本記事では、働きながら「CFP全6課目」に合格し、同年に「宅建」にも合格できた4年間の実体験をお伝えします。
- FP試験、宅建試験 を受けた動機
- トータル勉強時間(3級FP、2級FP、CFP全6課目、宅建)
- 辛かったこと
- 不合格やリベンジのこと
- 本試験会場での心境
- 合格すると決意して「やめたもの」
- 受験勉強から「得られたもの」
余すことなく、できるだけ詳細に記載しました。
※本、受験体験記は「前編」と「後編」に分かれています。
本記事は「前編」です。
記事の信頼性
- 「CFP」試験を受ける方は金融系の会社に、「宅建」試験を受ける方は不動産系の会社に務めている方がほとんどだと思いますが、私は、別業種からの挑戦であり、4年かけ、かなり努力して合格を勝ち取りました。
- 知識ゼロからでも合格できていますので、これから受験する方の参考になると考えています。
- 受験勉強をとおして、合格・不合格はもちろん、それ以外に得るものが大きかったため、この記事を書くことにしました。
働きながら、家事をこなしながら、育児をしながら、泥臭くても合格を勝ち取った、生の声をお伝えします。
本、4年間の受験体験記は「前編」と「後編」に分かれています。
※本記事は「前編」です。
それぞれ10分で読めますので、ぜひ 最後まで読んでみてください。
もくじ
- 1 ■目的なくダラダラと生活していた日々 2017年
- 2 ■生活習慣を一変 2018年
- 3 ■受験体験記録「要約版」
- 4 ■トータル勉強時間
- 5 ■3級FPの勉強 2018年7月~9月
- 6 ■2級FPの勉強 2018年11月末~2019年1月末
- 7 ■FPジャーナルに有益な株式の情報があると知り、AFPの認定を受ける
- 8 ■CFP試験の受験を決意する
- 9 ■「CFP金融」の勉強 2019年3月~6月
- 10 ■「CFPタックス」の勉強 2019年7月~8月
- 11 ■「CFP相続・事業継承」の勉強 2019年 9月~10月
- 12 ■「宅建」も欲しいと強く思う
- 13 ■「CFPライフ」と「宅建」の勉強 2020年 2月~4月
- 14 ■「宅建」の勉強 2020年5月~10月
- 15 ■「CFPライフ」の勉強 2020年11月
- 16 「後編」へのリンク:働きながらCFPと宅建に同時合格した体験記(後編)
■目的なくダラダラと生活していた日々 2017年
- 以前の私は、仕事の帰宅後は、酒を飲みながらスマホをいじり、TV番組をあさり、寝るまでダラダラと過ごす生活を送っていました。
- 2017年末に仮想通貨(暗号資産)ブームが起き、私も例外なく仮想通貨と株式投資をはじめるにいたりました。
そこで根拠のない自信から、手痛い大負けを経験しました。
振り返ると、投資ではなく、完全に投機(ギャンブル)感覚でやっていました。
「時間とお金を浪費」していた日々でした。
■生活習慣を一変 2018年
- 前年の手痛い失敗から、2018年から金融リテラシーの勉強をはじめ、携帯料金、電気料金を見直し、住宅ローンの金利を交渉し、生命保険を秒で解約し、それを元手に自動車ローンを全額返済、固定費をどんどん削減していきました。
- さらに税金や年金の勉強、生涯の生活費を計算し、その足りない分を補填するために正しい投資法の勉強を始めました。
この金融リテラシーを勉強して、家計の見直しを実践する行為自体がFPだと気づき、FP試験の受験を決めました。
これがFP試験を受験した動機になります。
■受験体験記録「要約版」
3級FP試験~CFP試験、宅建試験を4年間かけて合格した受験体験記録のダイジェスト版です。
年 度 | 受験 課目 | 動機・心境・対策 |
---|---|---|
2018年9月 | 3級FP 受験 合格 | 株式投資と家計見直しを 始めたきっかけで受験 |
2019年1月 | 2級FP 受験 合格 | 3級の知識が残っている うちに2級も受験 |
2019年3月 | AFP認定 | 「FPジャーナル」(会報)に 株式の有益な情報があると知り AFPの認定を受ける |
2019年6月 | CFP金融 受験 合格 | ・難関の「金融」を若いうちに挑戦したい ・試験中、難しくて 涙目になるが,諦めなかった |
2019年11月 | CFPタックス 受験 合格 CFP相続 受験 合格 | ・2課目同時に合格 できる勉強方法を習得 ・不動産投資から士業資格の 「宅建」が欲しいと思う |
2020年6月 | CFPライフの受験が ※コロナ渦にて CFP試験中止 | ・CFPライフと宅建の 同時勉強はキツかった ※試験中止で モチベーション下がる |
2020年10月 | 宅建 受験 1点足りず不合格 | 悔しい思いをし, 来年のリベンジを誓う |
2020年11月 | CFPライフ 受験 1点足りず不合格 | ・ライフも落ち,2020年は収穫なし ・計画を立て 12月から勉強を開始 |
2021年6月 | CFPライフ 受験 合格 CFP不動産 受験 合格 | ・ライフのリベンジを果たす ・CFP不動産にも合格 |
2021年10月 | 宅建 受験 合格 | ・宅建のリベンジも果たす ・2021年この年は 3つの試験に合格 |
2022年6月 | CFPリスク 受験 合格 | ・CFP全課目制覇 ・3級FP~CFP、 宅建の合格まで4年かかる |
■トータル勉強時間
3級FP試験、2級FP試験、CFP試験6課目、宅建試験にかけたトータルの勉強時間です。
※「CFPライフ」と「宅建」は、一度 不合格で 二度目に合格しています。
課 目 | 勉強時間(単位h) |
---|---|
3級FP | 60時間 |
2級FP | 120時間 |
3級・2級 小計 | 180時間 |
CFP金融 | 150時間 |
CFP不動産 | 109時間 |
CFPライフ(初回) | 118時間 |
CFPライフ(リベンジ) | 75時間 |
CFPリスク | 103時間 |
CFPタックス | 129時間 |
CFP相続 | 75時間 |
CFP 小計 | 759時間 |
宅建(初回) | 348時間 |
宅建(リベンジ) | 244時間 |
宅建 小計 | 592時間 |
合計 | 1531時間 |
それぞれの試験の体験談です。
■3級FPの勉強 2018年7月~9月
3級FPの勉強期間は7月と8月で、勉強時間は60時間ほどでした。
▼勉強開始
家計の見直しと、金融リテラシーの勉強、株式投資を始めたのがきっかけで3級FPの受験を決めました。
社会人になって10数年 受験勉強をしてきていないので、デスクに向かって勉強という習慣はなく、夕食後にリビングで30分~60分くらい基本テキストを読む程度でした。
教材は、基本テキストのみを購入し(問題集は買わずに)、1ページ目から流して通読するという勉強スタイルでした。
▼3級FPの試験当日 2018年9月
そして、3級FPの試験当日です。
3級の試験は受験生が多く、大きいホールが貸し切られて試験会場になっていました。
午前に「学科試験」、午後に「実技試験」がありました。
問題の選択肢は2択もしくは3択であり、問題内容も比較的易しかったので、おおむねできたという感触でした。
▼3級FPの合格発表 2018年11月
試験結果の通知が郵送されており、無事に合格していました。
・点数は、学科が70点(42点÷60満点)、実技が75点でした。
社会人になってはじめて、学生依頼「合格通知」を手にしたので、それだけでとても新鮮な感覚でした。
3級の「合格通知」でモチベーションが上がり、
「3級FPを勉強した知識が残っているうちに2級FPも受けたい」と思うようになり、2級FPを受験することに決めました。
■2級FPの勉強 2018年11月末~2019年1月末
2級FPの勉強期間は2か月で、勉強時間は120時間ほどでした。
▼勉強開始
3級FPの合格通知の後、2018年11月末から勉強を開始しました。
勉強スタイルとしては、まだリビングがメインで、デスクに向かって勉強したのは試験直前になってからでした。
ちょうど年末だったこともあり、年末年始の特番なんかを家族と見ながらテキストを読んでいたこともあります。
教材は「最短合格 2級FP」(きんざい)の基本テキストを購入し、
2級FPでは問題の選択肢が4つになり、内容も3級FPより広くなっていることがわかりました。
※試験直前にわかったのですが、午後に実施される「実技試験」は、「FP協会」と「きんざい」で試験範囲・試験問題が違うことを知りました。
自分が申し込んだ受験先が「FP協会」の試験であることを確認し、試験直前にFP協会の「実技問題集」を購入しました。
そんなハプニングがあり、実技試験の勉強は実質3日くらいしかできませんでした。
▼2級FPの試験当日 2019年1月末
そして、2級FPの試験当日です。
2級FPの試験は、受験生が3級よりもだいぶ少なくなり、教室を2部屋 貸切っているくらいの人数でした。
・学科試験
最初の問1~問3に難題が仕込んであり、解けなくてかなり焦りました。
このころは経験不足で、最初の問題に難問を仕込んでおいて、受験生のペース乱す心理トラップがあることを知りませんでした。
その後は自分のペースを取り戻して、スムーズに問題を解くことができました。
・実技試験
実技試験は、前述のハプニングから、所得税の計算方法と、法定相続分から相続人の相続税を積算する問題ができず、明らかな勉強不足でした。
「ちょっと、実技試験のほうは危ういかな?」などと、思いながら帰宅しました。
▼2級FPの合格発表 2019年3月中旬
3月中旬に試験結果の通知が郵送されました。
実技試験は半分あきらめていましたが、無事に「合格」していました。
・点数は、学科試験が82点(49点÷60点満点)、実技試験が65点でした。
やはり、実技試験はギリギリでした。
事前に実技試験の試験団体・試験範囲をしっかり確認せず、計算問題の演習不足で実技試験を受けたことを反省しました。
それでも、数か月で3級FPと2級FPの両方に合格できたことがとても嬉しかったです。
2級FPを取得すると、ここまででやめる方が多く、
AFPの登録や、その上の1級FP、CFPの受験はスルーする方が多いのですが、私の場合は、別の理由で「AFPの認定」を受けたいと思いました。
■FPジャーナルに有益な株式の情報があると知り、AFPの認定を受ける
受験勉強のほかに、株式投資もしていまして、
よく見ている投資ブログの記事に「FPジャーナル」(会報)が取り上げられており、「FPジャーナル」にしか掲載されていない有益な情報があることを知り、「FPジャーナル」が見たいがために「AFPの認定」を受けようと決めました。
AFPの認定は、2週間で「キャッシュフロー」と「提案書」を書き上げて(89点/100点中)、最短の4/1付けで「AFPの認定」を受けました。
■CFP試験の受験を決意する
2月に「CFP金融」の「CFP精選過去問題集」を購入していました。
まだ2月という時期は、2級FPの合否もわからず、AFPにもなっていない不安定な状態でしたが、何も勉強していない時間がもったいないと思い「CFP精選過去問題集」を購入しました。
「CFP試験」の受験を決意した理由は、次です。
- このまま「2級」という中途半端な数字で終わらせたくない
- やるなら「てっぺん」を取ってみたい
といった理由からです。
また、CFP試験のなかで、最難関の「金融」を最初に挑戦した理由は、次です。
- 最難関には、頭と体力が若いうちに挑戦したい
- 株式投資をかじっていたから多少わかるだろう
これが理由です。
そして、CFP試験への挑戦が始まりました。
■「CFP金融」の勉強 2019年3月~6月
「CFP金融」の勉強時間は、150時間ほどです。
▼勉強開始
金融の勉強は、3月の下旬から始め、4月と5月をメインに勉強しました。
教材は「最短合格 2級FP」基本テキストを使いまわし、「CFP精選過去問題集」を購入しました。
はじめて、金融の「CFP精選過去問題集」を見たとき、「こんな問題が解けるようになるのだろうか?」と戸惑い、2級よりも質的に量的に次元が違うものだと認識しました。
勉強スタイルも、リビングではなく、本格的に自分のデスクに座って勉強するようになりました。
柄でもないですが、図書館にも通いました。
家で勉強しまくっている姿を家族に見られるのが、なんとなく恥ずかしかったものですから。
会社が創立記念日で仕事が休みの日(平日)などは、会社に行くフリをして、図書館に直行していました。
こっそり勉強していた図書館の実際のデスク
金融は難しく、学生時代依頼、難解な計算問題に直面し、デュレーションや為替の問題に苦戦しました。
独学であったため、周りに受験生がいない環境であり、数学的な解き方がわからないときは奥さんに相談したりして、解けるようになったのが1か月先になった問題もありました。
「金融」のなかで好きな内容もありました。それは株式の歴史です。
自分で株式投資していた「つみたてNISA」や「個人確定拠出年金(Ideco)」を通じて、ポートフォリオを構成したり、市場の動向をFRBや為替を確認したり、また、インデックス投資の本を買いあさって読んでいたため、リーマンショック後の歴史は詳しく好きな内容でした。
経済動向や景気動向指数も覚えることが多く、範囲も広く、難しい課目ではありましたが、勉強するほど興味深くなり「将来はこの分野のスキルも伸ばしたい」と思いながらモチベーションを維持しました。
約2か月強かけて「CFP精選過去問題集」を5周しました。(金融は、287問あります)。
同じ問題を5周も繰り返してやっていて、5周目にやっと「そうか!」と腑に落ちて、スキップしながらトイレ休憩に行ったのが思い出されます。
試験の1週間前に、仕上げとして、直近の「資格審査試験問題集」(50問)を解いたところ、間違い過ぎてしまい、焦って夢に「金融」の問題が出てきたほどでした。
ここで諦めるわけにはいかないので、通勤中に勉強したり、時間を大切に使って、なんとか克服しました。
自分の底力を確認できたのも、この金融の密度の濃いラスト1週間を経験したときでした。
▼「CFP金融」の試験当日 2019年6月
そして、「CFP金融」の試験当日です。
試験問題が始まり問題を見渡すと、難しい問題ばかりです。それも全体的に難しい。
前半から絶望感が漂いました。
難しすぎて、「やっぱりオレみたいな素人が、CFPなんて受けちゃいけなかったんだ」と弱気になるほどでした。
時間も足りず、あれだけ勉強したのに情けない、と。
それでも、勉強してきた数か月のことを思い出し、最後まで泥臭くあきらめませんでした。
ほんとに難しく、試験後の帰り道では、相当 疲弊していたのを覚えています。
あとでわかったのですが、
この回の試験は、合格ラインが過去最低の27点で、金融系の仕事をしている方でも難しい問題が多く、私が知識ゼロからの挑戦だから難しく感じたというわけではなかったのです。
試験翌日に自己採点したところ、28点でした。
これでは不合格だと思っていました。
▼「CFP金融」の合格発表 2019年7月
結果は、合格ラインが過去最低の27点、私は28点で、まさかの合格でした!
あれだけ難しかったけど、途中で諦めなくて、最後まで問題と向き合ってほんとに良かったと思いました。
(PS:最難関の課目を突破して、勉強疲れから、試験後の6月末に肺炎になる。。。)
▼次回の対策
はじめてのCFP試験を経験し、次回の対策を練りました。
- 最初の問1〜問4には難問が仕込んであり、受験生のペースを乱す心理トラップがある。
- 次の試験から「文章問題」と「定番問題」から解く。
- 諦めなければ何とかなる。
「金融」の試験会場で学んだことを、次の対策に活かそうとしました。
■「CFPタックス」の勉強 2019年7月~8月
「CFPタックス」の勉強時間は、129時間ほどです。
▼勉強開始
次の課目は、「タックス」と「相続」を受験しようと決めました。
選んだ理由は、次です
- 比較的、難易度が易しい「リスク」「タックス」「相続」の中から選んだ
- 同日の試験課目(「タックス」と「相続」は同日に試験があります)を選択したのは、試験1週目・2週目にわたった試験ではモチベーションが保てないと考えたから。
(試験は、その日のうちにスッキリ終えたいのです)
「タックス」は、7月と8月をメインに勉強しました。
「タックス」の「CFP精選過去問題集」を1周終えるころ、計算問題の種類が多く、範囲も結構 広い課目だとわかりました。
苦手な計算問題もあり、給与所得からの所得税を導く問題が苦手でした。
また、所得税と法人によって「有形減価償却資産」の償却方法が「定額法」「定率法」になったり、みなし役員・使用人兼務役員の違いや、法人の損金算入・不算入の違いなど、なかなか覚えられませんでした。
得意な論点は、譲渡所得、一時所得、雑所得、退職所得、申告分離課税の損益通算でして、比較的 早く習得できました。
2か月強かけて、タックスの「CFP精選過去問題集」を4周しました。(タックスは287問あります)
9月の第一週には、お決まりの仕上げに「資格審査試験問題集」を解いて、金融と同じく間違えすぎて焦りましたが、時間を上手く使ってなんとか克服しました。
(この「資格審査試験問題集」は直前に解くと、仕上げどころかメンタルがやられるので、次回から直前仕上げはやめることにしました)
「相続」の勉強も9月10月にしており、「相続」の周回を終えた10月の中旬に「タックス」に戻ってきて周回を重ねました。
1か月半ぶりに「タックス」の問題を解くと、忘れている計算式や論点があって苦労しましたが、周回を重ねるたびに解くのが早くなり、わずか3日で「CFP精選過去問題集」を1周できるようになりました。
▼「CFPタックス」の試験当日 2019年11月
そして、「CFPタックス」の試験当日です。
「タックス」の試験は、問1~問3の問題がわからなくて焦りました。
やはり、時間がかかる問題が最初にあることを再確認しました。
前回(金融)の反省から「こいつ(問1~問3)に構っていると他が解けない」と判断し、飛ばして解いていきました。
「タックス」は、計算問題が多いため、ひたすら計算機をたたいて答えを出していきます。
最後の最後まで計算機をたたき、「正確に、早く」を心がけて解きました。
それでも時間は足りませんでした。
試験中は、この「タックス」も、前回の「金融」と同じく、ダメかもと弱気になることもありました。
・翌日の自己採点では、期待しないで採点したところ「35点」でして、思ったより合っていてビックリでした。
自己採点の内容を確認したところ、
最後まで苦手だった給与所得からの所得税を導く問1~問3(難問)が「全問正解」で、スピリチュアルを感じました。
こんなラッキーな経験は、学生時代にもなかったので ”努力すると運も引き寄せる” ということを知りました。
▼「CFPタックス」の合格発表 2019年12月
結果は、合格ラインが32点のところ、35点にて合格できました。
もう、計算機を叩きまくらなくていい、と思ってホッとしました。
▼次回の対策
・計算機のメモリ機能である「M+」「M-」「MRC」を使いこなすことを意識して、次回からの演習に取り組みました。
例えば、次のように、連続した「掛け算」と「足し算」の計算式があったとします。
計算式:「(23×6)+(45×7)+(67×8)」=
- NGな解き方:カッコごとの掛け算を計算機に打ち込んで、紙に手書きしていたのでは「時間のロス」と「間違い」のもとになります。
- OKの解き方:カッコの掛け算ごとに「M+」を押して、メモリに足し込んで、最後に「MRC」で答えを表示させることで、計算機のみで正確で早く解けるようになります。
▼収穫
・他の課目の基礎になる「CFPタックス」に合格できて、次の受験予定の「CFPライフ」の所得税の計算に役に立ちました。
■「CFP相続・事業継承」の勉強 2019年 9月~10月
「CFP相続・事業継承」の勉強時間は、75時間ほどです。
(全課目の中で一番 勉強時間が少なかったです)
▼勉強開始
「相続」は、9月と10月をメインに勉強しました。
(前述の「タックス」7月8月をメインに、「相続」は9月10月をメインに、2課目 同時受験です)
「CFP精選過去問題集」の発売が9月中旬であり、届くまでの間は直近の「資格審査試験問題集」を解いて勉強しました。
(直前に「資格審査試験問題集」で仕上げをすると、点数が悪くてメンタルがやれるので最初にやっておく!)。
「CFP相続」は問題のバランスがよく、「計算問題」と「知識問題」(文章問題)が半々くらいの構成です。
- 「計算問題」は、3年贈与前や、孫は対象とならないこと、贈与税の配偶者控除の被相続人の持ち分と居住分の割合によって計算式が変わることを注意しながら覚えました。
- 「文章問題」は、遺留分の民放の特例、相続人の欠格および推定相続人の廃除、相続税の申告手続き、教育資金・結婚資金の贈与者の死亡の場合、譲渡制限株式など、範囲がそこそこあり覚えるのに苦労しました。
相続は、約1か月半で「CFP精選過去問題集」を4周しました。(相続は、270問あります)
11月上旬~中旬の試験日までは「タックス」と「相続」を交互に周回を重ねました。
周回を重ねるたびに解くのが早くなり、わずか2日で「CFP精選過去問題集」を1周できるようになりました。
▼「CFP相続」の試験当日(「タックス」と同日受験)2019年11月
いよいよ、「CFP相続」の試験当日です。
試験当日は、農地の問題が新作問題で意味不明でしたが、続きの問題は、貸家建付地として計算したら合っていました。
いままでの試験課目と違い「わからない」という問題が少なく、順調に解けたのですが、後回しにした難易度が高い問題の途中でタイムアップとなりました。
・試験後の翌日に自己採点したところ「36点」でした。
自信があった相続税の基礎控除や消費税が間違っていて、自信がないところが合っていて、”自分の感覚などあてにならない” ものです。
▼「CFP相続」の合格発表 2019年12月
結果は、合格ラインが29点のところ、私は36点にて合格できました。
自分では満足のいく得点が取れました。
勝因は、次が重要だとわかりました。
- 「正確な知識の暗記」
- 「しっかり計算演習を積む」
2019年11月試験は、「CFPタックス」と「CFP相続」の2つに合格できました。
また、2019年でみると、「2級FP」「CFP金融」「CFPタックス」「CFP相続」の4つの試験に合格でき、大きな成果が得られました。
(PS:勉強疲れから、試験後の11月末に38.5度の熱が出る。。
「試験後」→「発熱」、このローテーションは何とかならないものかと ( ノД`) )
▼収穫
- 働きながらでも、2課目同時に合格できる勉強方法が習得できました。
具体的には、働きながら1課目を受験するのであれば「1.5か月~2か月」、
2課目を受験するのであれば「3か月~4か月」あれば、同時に合格できることがわかりました。 - また「CFP相続」に合格できて、次回に受験予定の「CFPライフ」の成年後見制度の問題に役立ちました。
■「宅建」も欲しいと強く思う
「タックス」と「相続」の2課目 同時合格を経験し、2019年12月ごろ士業資格の「宅建」が欲しい、と強く思うようになりました。
理由は、次です。
株式投資のほかに、不動産投資もはじめたいと思い、そのために「不動産の法律の知識を身につけたい」
と、思ったのがきっかけです。
毎年12月初旬には「宅建」の合格発表があるのですが、
youtubeで「宅建 合格者」のインタビューを羨ましく視聴しながら、「次はオレが取る番だ」と思っていました。
そして、2020年 正月、
初詣の境内にて「今年は宅建にも合格する!」と決意しました。
■「CFPライフ」と「宅建」の勉強 2020年 2月~4月
- 「CFPライフ」の勉強時間は、118時間ほどです。
- 「宅建」の勉強時間は、348時間ほどです。
▼勉強開始
2020年2月末から「CFPライフ」の勉強を始め、「宅建」と並行で勉強をしていました。
例えば、平日はこんな感じで勉強していました。
- 22時~23時半(1.5時間):「CFPライフ」の勉強
- 23時半 ~ 1時(1.5時間):「宅建」の勉強
いま振り返ると、この「CFPライフ」と「宅建」の2つを同時進行で勉強していた時期が一番辛かったです。
翌日の出勤時間は、眠気との戦いでした。
体調も崩しやすかったです。
むしろ体調が悪いときは、ラッキーと考えて、
本試験の当日も体調が悪いかもしれません。
体調が悪い日はむしろ「本試験で体調が悪いシミュレーションができてラッキー」などと思いながら、本試験会場で体調が悪い想定で予行練習をしたりなんかしていました。
この辛い状態を2か月続けました。
そんなとき、2020年4月のことです。
▼コロナ感染症の影響により、CFP試験が中止
「コロナ感染症の影響により、CFP試験が中止」とのアナウンスが流れました。
・・・モチベーションが下がりまくりました。
この時期は、ほかの資格試験でも試験中止のアナウンスが相次いで発表されていました。
「CFPだけじゃなくて、宅建もコロナで中止になるのでは?」という不安定な気持ちのなか勉強をしており、モチベーションが上がりませんでした。
■「宅建」の勉強 2020年5月~10月
宅建の勉強時間は、348時間ほどです。
勉強開始
CFP試験が 正式にコロナ渦で中止になったことを受けて、「CFPライフ」の勉強は一時保留にしました。
5月の初旬から「宅建」のみにシフトして勉強を続けました。
勉強方法は、次の方法で進めました。
CFPの受験勉強から習得した「論点ごとに過去問題を解いてから、テキストを読む」という方法で進めました。
テキストを最初から読んで解くよりも、いきなり問題集を解くのが一番効率が良い方法ですから。
「宅建」は、2020年4月に「民法の大改正」という大きなトピックスがありました。
市販のどのテキストをみても、改正民法の解説はなく、手探りでネットなどを調べて対策を試みましたが、難しかったです。
試験直前の9月に、仕上げのつもりで解いた最新の過去問題では、次の結果でした。
- 民法 9/14点
- 宅建業法 14/20点
- 法令上 7/8点
- 税 3/3点
- その他 4/5点
合計:37/50点
宅建業法の点数の少なさに焦り、直前まで重点的に宅建業法を勉強しました。
いま思うと、初年度は宅建業法をフィーリングや要点を流し読む感じで勉強していました。
(これではダメなのです)
▼「宅建」の試験当日 2020年10月18日 13時
そして、令和2年「宅建」の試験当日です。
宅建は受験生が多く、やはりマンモス資格です。
3級FPの受験生よりも多く、教室がどこもいっぱいで埋まっていました。
そして、試験が始まりました。
宅建業法は簡単に感じ、民法はやはり改正された論点が狙われ、法令上の制限は例年並みの難易度だと感じました。
自分でも緊張しているのがわかり、
長文を読んでいるときに頭に文章が入ってこない場面があり、読み返したりしました。
試験時間は足りましたが、見直ししている余裕はありませんでした。
宅建の試験が終わって、会場を後にしたときは合格の手ごたえを感じていました。
しかし、自宅に帰り自己採点をするうちに、思った以上に間違えが多いことが判明して、
予備校・スクールが出す予想合格ラインを確認して愕然としました。
予備校の合格予想点は38点(過去最高点)、私の自己採点は37点・・・。
特に悔やまれた問題が「34条 媒介書面」の問題であり、媒介契約の3か月後の自動更新は「申し出」がなければできないのですが、「申し出」を「要望」という用語に読み間違えてしまい、落としてしまいました。
選択肢を、”あと3秒確認していれば” と悔やまれました。
あれだけ、勉強したのに情けない。
今日は 10/18、合格発表の 12/1 まで苦しまないといけないのか。。と。
合格発表までの過ごし方は、合格確実なら苦労しないのですが、ボーダーライン上にいる方は落ち着かないと思います。
宅建に限らず 相対評価の試験は、ボーダーラインでギリギリで受かる方、1点足らず不合格になる方が一番多いのです。
合格発表まで 45日(10/18~12/1)もありましたが、いま思い返せばこの苦しみも相対評価である宅建試験の醍醐味だと思います。
▼「宅建」合格発表の当日 2020年12月1日 9時半
「不動産適正取引推進機構」のWebサイトを確認しました。
多くの予想どおり、合格点は「38」点とのこと。
この時点でダメだと思いました。
私の自己採点は「37点」なので、マークミスで合格もあるか?と期待しましたが、そんな都合のいい話はなく、私の受験番号はありません。
何度も見返しましたが、私の受験番号はありませんでした。
不合格が確定した瞬間です。とてもショックでした。
悔しい思いと、情けない気持ちでいっぱいでした。なぜあと1点とれなかったのか。
もう一度、本試験問題を見返し、”選択肢をあと3秒確認”していればと。
次回の対策として胸に刻みました。
(「宅建」2020年10月試験:合格ライン38点中、37点にて不合格)
■「CFPライフ」の勉強 2020年11月
初回の「CFPライフ」の勉強時間は118時間くらいです。
▼勉強開始
「宅建」試験(10月18日)のあと、「CFPライフ」の試験(11月8日)まで、3週間しかありません。
「CFPライフ」の勉強は、宅建の自己採点が悪かったことと、宅建の試験の燃え尽き感からモチベーションが上がりませんでした。
かれこれ「CFPライフ」の勉強は、この年の2020年の初旬から開始し、勉強期間だけでみると1年も勉強していることになりますが、コロナ感染症の影響で6月試験が中止になったこともあり、モチベーションを下げる要因になってました。
ライフの「CFP精選過去問題集」の周回はこなしていますが、正確な知識が頭に入ってこないのです。
そして、実質の勉強期間の2週間は、あっという間に過ぎていきました。
▼「CFPライフ」の試験当日 2020年11月8日
そして、「CFPライフ」の試験当日です。
試験の前半の問題を見た瞬間、難化した回にあたったと思いました。
係数の問題も難問であり、逃げるようにページをめくり「定番問題」から解きました。
ライフプランの問題はできましたが、ほかの問題もかなり難しかったです。
解き終わった後に全問を見渡し、自信をもって解ける問題が半分くらいで、
「これでは合格点に達していない」ことを認識しました。
試験が終わり、「CFPライフ」も「宅建」と同じように不合格になるのでは?と、悲観的な気持ちで帰宅しました。
・翌日の自己採点は「26点」でした。
各回の試験問題でもこんなに悪い点数を取ったことがなく、
「オレは 何をやっているんだ」と自己嫌悪に陥る場面もありました。
この回は、傾向が変わっていることは確かだったので、合格点が下がることを期待しました。
(難化・易化の外部要因に期待するようでは、ダメなのですが・・・。)
▼「CFPライフ」の合格発表 2020年12月
結果は、合格ラインが27点のところ、私は26点でした。
1点足りず不合格でした。
確かに「CFPライフ」は、過去最低点でした。
それよりも敗因は「定番問題」を2問も落としたこと。
それがとても悔やまれました。
12月の同月に
- 「CFPライフ」も1点足りない
- 「宅建」も1点足りない
2度も不合格を経験するという、惨敗・挫折を味わいました。
2020年は1年をとおして、1つも合格を勝ち取ることができなかった年でした。
(初詣の境内で「合格します」と神様に誓ったのに。。。)
こんなに悔しい思いは、社会人になってから経験したことがありません。
このままでは負のスパイラルに陥ってしまうと思い、気持ちを入れ替え、12月からの勉強計画を立てました。
↓「後編」へのリンクです。ぜひ、お読みください。↓
「後編」へのリンク:働きながらCFPと宅建に同時合格した体験記(後編)
→ 後編へ続く:働きながらCFPと宅建に同時合格した体験記【4年の勉強から得たもの】(後編)
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参考働きながらCFPと宅建に同時合格した体験記【4年の勉強から得たもの】(後編)
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