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らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年版【プロがレビュー】

2025-01-03

らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年版
らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年版

【らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト】って、講義形式で解説されて勉強しやすいって本当ですか?

ページ数が多すぎず、勉強時間が多く取れない人にも向いていますか?

暗記しやすいように整理されていたり、法改正に対応していますか?

要するに、、このテキストを使って宅建に合格できますか?
具体的に教えて、詳しい人!


こういった疑問にお答えします。


本記事の内容

  • 元教材制作者の筆者が「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト」の教材評価を行っています。
  • 独自の10個の評価項目を用いて徹底評価し、点数づけしています。
    (「出題頻度」「暗記箇所の整理」「論点の理解しやすさ」など)
  • 本記事を読むことで、変な教材に手を出して無駄な時間とお金を使うこともなくなります。


記事の信頼性

この記事を書いた人

CFP ®資格認定者 / 1級FP技能士 / 宅地建物取引士 / 第二種 情報処理技術者 / 日商簿記 等

教材制作会社に6年間 勤務
eラーニング・企業内研修用の「教材制作」「教材評価」の業務に携わる.

業務経験からFP・宅建の学習用教材を評価し,マニアックに解説しています.


この記事を読むことで、勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。


5分で読めるので、この教材の評価が知りたい方は、最後まで読んでみてください。


「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト」テキストの商品説明

  • 本テキストは、「基本テキスト」(教科書・参考書・テキスト)の位置づけです。
  • 学習対象者は、「初学者」から「リベンジ組」まで使えます。
  • 本テキストを読んだ第一印象は、「講義形式で解説され」かつ「ゴロ合わせがある」ということです。



独学の方に朗報です。

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徹底レビュー

評判のいい「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト」2025年度版【レビュー】

「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年版」表紙
「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年版」表紙

結論は、講義形式で解説され、ページ総数が少ないテキストを探している方は「買い」です。

本テキストの「メリット」、「デメリット」、「評価点」を見ていきましょう。

▼メリット

  • 「講義形式」で解説され「例題」もありますので、講師の講義を受けているような学習ができます。
  • 「ページ総数」が少なく、サクサクと読み進められるので、勉強時間を多く取れない方に適しています。
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 「ゴロ合わせ」があり、暗記しづらい部分では有効です。
  • 出題頻度の高い論点が「よく出るポイント」の表示でわかります。
  • 法改正に対応しています。

▼ややデメリット

  • ゴロ合わせ」ですが、やや多めにあり、学習者によって好き・嫌いの好みがわかれます。
    ※ただし、ゴロ合わせが好きな方や、暗記しづらい部分では有効であり気になりません。
  • 出題頻度の低い論点や説明を削っているため、過去問を解いたときに本テキストに説明が載っていないことがあり、必要に応じて手書きで本テキストに書き込む必要があります。
    ※前記「ページ総数が少ない」メリットとのトレードオフです。

▼本テキストのタイプ

本「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト」のタイプは、
「バランス」型と「要点・暗記重視」型の中間の特性をもったテキストになっています。

「基本テキストのタイプ」の説明

▼「バランス」型テキスト
・イラストと図表、文章説明の「バランスがよい」基本テキストです。
・メリット:オールラウンド(下の中間)の特性をもったテキストです。初学者がはじめに用意したいテキストです。
・対象者:初学者、中級者 向け

▼「詳細説明」型テキスト
・文章説明が「詳細かつ正確性を重視」したテキストです。
・メリット:論点の詳しい説明があったり、法律系の試験の場合 正確な条文が記載されていたりします。
・対象者:中級者 向け

▼「要点・暗記重視」型テキスト
・出題頻度が高い「要点や用語のみ」を集めたテキストです。
 詳しい説明が必要な場合は、他の基本テキストから確認することが前提です。
・メリット:要点の「復習や暗記」が効率的にできます。
・対象者:復習向け、暗記向け、リベンジ組、時間がない人向け

(スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて拡大・縮小ができます)

「らくらく宅建塾 2025年版」基本テキストのタイプ
「らくらく宅建塾 2025年版」基本テキストのタイプ


▼評価点は「46点/50点」です

当サイトは、独自の「評価項目」を用いて、本テキストを「評価点」をつけて評価しています。
※40点以上は高得点です。

・「評価項目」は、10項目です。
・「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。

評価項目と評価点

カテゴリ評価項目評価点
(各5点)
内容面
①出題頻度A,B,Cランクの内容が
 網羅されているか?(網羅性)
②暗記箇所が
 整理されているか?
③論点が理解しやすいか?
④法改正に対応しているか?
⑤テキストの途中に問題が
 挟まれていないか?
外観面
⑥ページ総数が多すぎないか?
⑦ページの縦分割がないか?
(1ページが縦1列か)
⑧理解を助けるイラストや図表が
 適度に含まれているか?
⑨カラフル過ぎないか?
差別化要素
⑩テキスト独自の差別化要素
合計点数
46/50

※評価項目ごとの評価点・評価基準は当サイトの独自のものです。
 定期的に調整していますので評価点が変わる場合がありますのでご注意ください。
※また、評価点は人によって感じ方が異なります。
 その場合は,点数よりも評価内容を参考になさってください。

 以下に、理由・根拠を詳しく解説します。


らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト 2025年度版【徹底レビュー】

理由・根拠を詳しく、以下の「評価項目」を用いて点数をつけて評価していきます。

  • 「評価項目」は、10項目です。
  • 「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。


①出題頻度 A、B、Cランクの内容が網羅されているか?(網羅性)

すべて網羅しています。→ 5点

根拠:「科目」ごとの「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表のとおりです。

「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性

科 目「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性
宅建業法15/15論点の「A,B,Cランク」網羅
民 法22/24論点 の「A,B,Cランク」網羅
法令上の制限 6/6論点 の「A,B,Cランク」網羅
税・その他 10/10論点 の「A,B,Cランク」網羅
52/55論点 網羅

根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)


※宅建の試験範囲をもとに、12年分の過去問を確認し「出題頻度」のランク付けを行いました。

「出題頻度 A,B,Cランク」とは?

  • Aランクは、毎年出題される出題頻度が高い論点であり、必至で覚えなければならない知識です。
  • Bランクは、2年に1度程度のペースで出題される論点で、こちらも2番目に優先して覚えなければならない知識です。
  • Cランクは、5年に一度程度のペースで出題される論点で、余裕があったら覚えたい知識です。
  • Pランクは、10年に一度程度のペースで出題される論点で、あまり時間を割かないほうがいい知識です。

■根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。

(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)

論 点出題頻度
(A:高,B:中,C:低)
らくらく宅建塾
基本テキスト
2025年度版(宅建学院)
網羅性(〇/△/なし)
■宅建業法
1.宅地建物取引業
A
2.免許
A
3.宅地建物取引士
A
4.事務所の設置
A
5.営業保証金
A
6.保証協会
A
7.広告や契約の注意事項
A
8.業務における諸規定
(守秘義務,手付貸与の禁止等)
A
9.媒介代理契約の規制
A
10.35条 重要事項説明
A
11.37条書面(契約書)
A
12.自ら売主の制限
 (8種規制)
A
13.報酬額の規制
A
14.監督処分と罰則
A
(罰則はC)
15.住宅瑕疵担保履行法
A
■民法(権利関係)
1.制限行為能力者
B
(被保佐人,
被補助人はC)
2.意思表示
A
(心裡留保はC)
3.代理
A
(表見代理はP)
4.時効
B
5.物権変動・対抗問題
A
6.相隣関係
Pなし
(頻度[低]で問題なし)
7.共有
P
8.抵当権
A
(根抵当権はP)
9.その他の担保権
P
(地役権,留置権,
 先取特権,質権はP)

(地役権P263,
留置権なし,
先取特権なし,
質権P88)
10.保証・連帯保証
C
11.連帯債務
C
12.債権譲渡
C
13.債務不履行
A
14.弁済相殺
P
(弁済ありP255,
相殺ありP256)
15.契約不適合責任
A
16.賃貸借契約
A
(賃借権の譲渡・転貸)
17.借地借家法
 (借地権)
A
(裁判所の許可はC,
建物の再築はP)
18.借地借家法
 (借家権)
A
(借地上の建物の
 賃借権はC)
19.その他の契約
C
(使用貸借,
 請負,贈与)

(使用貸借P268,
贈与なし,請負P260)
20.事務管理
Cなし
(頻度[低]で問題なし)
21.不法行為
B
(共同不法行為はC)

(P264)
22.相続
A
(欠格・廃除はC,
 遺留分はC)
23.不動産登記法
A
(合筆・分筆はP)
24.区分所有法
A
■法令上の制限
1.都市計画法
A
(地区計画はC)
2.建築基準法
A
3.国土利用計画法
A
(事前届け出はP)
4.農地法
A
5.土地区画整理法
A
6.盛土規制法
A
(監督処分,
 災害防止措置はC)
■税・その他
1.不動産取得税
 固定資産税
A
2.所得税
C
3.印紙税
A
4.登録免許税
A
5.相続税贈与税
P
(相続税ありP531,
贈与税ありP532)
6.不動産鑑定評価基準
A
7.地価公示法
A
8.住宅金融支援機構法
A
9.景品表示法
 公正競争規約
A
(P504)
10.土地建物
A
論点数 計
5552
(〇は1、△は0.5
小数点は切上で集計)
評価点:
コメント:
5点/5点中
A,B,Cランクを網羅


②暗記箇所が整理されているか?

おおむね整理されています。→ /5点

理由:次になります。

  • 「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい
  • 「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

根拠:以下の内容をご確認ください。

■①「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい

▼権利関係「6.第三者のまとめ」(P34)

意思表示は似た論点で混乱してしまいがちですが、取消グループの「詐欺」「錯誤」「強迫」(おまけで「制限行為能力」も暗記)、無効グループの「虚偽表示」「心裡留保」がまとまっており、比較しながら暗記しやすいです。

権利関係「6.第三者のまとめ」(P34)
権利関係「6.第三者のまとめ」(P34)


■②「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

▼法令上の制限「6.受験生の盲点」(P443)

しっかり表形式で整理されており暗記しやすいです。

特に、建蔽率と容積率では緩和・制限できる要件が異なりますが、この受験生の盲点を取り上げて整理しており、要件の違いを確認しながら暗記することができます。

法令上の制限「6.受験生の盲点」(P443)
法令上の制限「6.受験生の盲点」(P443)

▼法令上の制限の「その他の地域地区」(P407)にて

表形式で整理されていますが、地域地区には「目的」と「都市計画に定める内容」がありますが、「目的」の部分が省略されている部分があります。
・高度利用地区の目的は「土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新」ですが省略
・高度地区の目的は「市街地の環境を維持し、土地利用の増進を図ること」ですが省略

(この理由から、細かいですが「4点」とさせていただきました。
※この基本テキストは「ページ総数」が少なく勉強時間を多く取れない方に適しており、裏を返せば出題頻度の低い論点や説明を削っている部分があります(「ページ総数が少ない」メリットとのトレードオフ)。勉強時間が多く取れない受験生や、暗記重視の宅建にはページ数が少ない方がメリットがあるため、一概にデメリットにはならないことを付け加えておきます)

法令上の制限「その他の地域地区」(P407)
法令上の制限「その他の地域地区」(P407)

暗記は、次のように整理されていると覚えやすくなります。
・「似たような論点を比較しながらまとめている」こと
・「複数の知識を表形式で整理している」こと


③論点が理解しやすいか?

論点が理解しやすいです。→ 5点/5点

理由:

全体的に講義形式の流れで解説を行っています。

権利関係等の「代理」(P36-37)を例に検証しましたが、「①問題提起」「②具体例の提示」の説明から入り、「③事例を用いた解説」「④深堀り解説」の説明を行うことで論点が理解しやすいです。

根拠:

■検証1:権利関係「2章.代理」(P36~37)

講義形式で解説が進みます。

  • 問題提起
    「代理とはどういうものか?」と、学習者に問いかけています。(P36)
  • 具体例の提示
    「東京に住んでいるAが、大阪の土地を買い取りたい場合、Aはどうしたらいいのか?」と具体例を提示しています。(P36)
  • 事例を用いた解説
    「こういうときのためにあるのが、代理という制度だ」と、事例を用いて解決策を解説しています。(P36,37)
  • 深堀り解説
    「代理人が、詐欺や強迫にあったらどうなるか?」という問いに対し、「詐欺や強迫にあったら、その契約を取り消せるのは本人だ」、とさらに論点を深堀した解説があります。(P37)

■1.問題提起
■2.具体例の提示
■3.事例を用いた解説

「代理」を例に検証

権利関係「2章.代理」(P36)
権利関係「2章.代理」(P36)

■3.事例を用いた解説
■4.深堀り解説

「代理」を例に検証

    権利関係「2章.代理」(P37)
    権利関係「2章.代理」(P37)

理解のしやすさは、全体の概略(「①問題提起」「②具体例の提示」)をつかんだうえで、各論の解説(「③事例を用いた解説」「④深堀り解説」)に進むことで、論点が理解しやすくなります。
全体的に講義形式で理解しやすくなっています。


■検証2:宅建業法「報酬額の制限」「(5)貸借の消費税について」(P348)

試験の問題文から、消費税を「含む」か「含まない」かを判断し、消費税抜きに直す必要がありますが、受験生が混乱しそうな、消費税や権利金の論点をまとめており理解しやすいです。

宅建業法「報酬額の制限」「(5)貸借の消費税について」(P348)
宅建業法「報酬額の制限」「(5)貸借の消費税について」(P348)


④法改正に対応しているか?

おおむね法改正に対応しています。→ 4点

根拠:

以下のように、法改正に対応しています。

■宅建業法の法改正

▼建物状況調査

次の書面を交付する際、建物状況調査の説明や記載が必要となりました。

  • 重要事項説明書(35条書面)
    既存建物について、「建物状況調査(実施後1年を経過していないものに限る。鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅等についてては2年を経過していないもの)を実施しているかどうか、およびこれを実施している場合、その結果の概要」が重要説明事項となった。 
  • 媒介契約締結時の交付書面
    標準媒介契約約款を採用して既存住宅の売買の媒介契約を締結した場合、建物状況調査をする者のあっせんを「無」とするときは、媒介契約書面にその理由を記載する必要がある。 

重要事項説明書(35条書面)

宅建業法「重要事項説明」「14.建物特有の3つの事項」(P378)
宅建業法「重要事項説明」「14.建物特有の3つの事項」(P378)

媒介契約締結時の交付書面

宅建業法「3.媒介契約書の記載事項」「1.物件につては」(P337)
宅建業法「3.媒介契約書の記載事項」「1.物件につては」(P337)

■権利関係の法改正

▼相続登記の義務化

相続登記の申請が義務化しました。
所有権の登記名義人について相続の開始があり、所有権を取得した者は、自己のために相続があったことを知り、かつ当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に所有権移転登記をしなければならない(相続人に対する遺贈も同様)。

「相続登記の申請が義務化」について、法改正情報の記載が確認できませんでした。
(この理由から、細かいですが「4点」とさせていただきました。
 ※前述しましたが、この基本テキストは「ページ総数」が少なく勉強時間を多く取れない方に適しており、裏を返せば出題頻度の低い論点や説明を削っている部分があります。
 勉強時間が多く取れない受験生や、暗記重視の宅建にはページ数が少ない方がメリットがあるため、一概にデメリットにはならないことを付け加えておきます)

法令上の制限の法改正

▼「盛土規制法」

旧法の「宅地造成規正法」から、「盛土規制法」に改正となりました。
旧法と同様に災害防止を目的とした法律です。

法制上の制限「4章.盛土規制法」(P468)
法制上の制限「4章.盛土規制法」(P468)

ほかにもありますが、法改正に対応していました。
法改正は試験で毎年狙われますので、対応していると安心感があります。


⑤テキストの途中に問題が挟まれていないか?

テキストの途中に問題は挟まれていません。→ 5点

根拠:

問題ではなく、「例題」として本文の途中に掲載されています。

問題と違い「例題」として、論点の理解を促す目的で載せており、本文の解説の流れで負荷が少なく読み進めることができます。

1.権利関係「制限行為能力者」の追認の効果(P13)

例えば、「単独で追認できる人」「単独では追認できない人」という論点を解説したあとに、さらに「例題」で確認しており、論点の理解を促しています。

権利関係「制限行為能力者」の追認の効果(P13)
権利関係「制限行為能力者」の追認の効果(P13)


2.権利関係「意思表示」いつまで取り消せるか?(P23)

例えば、「詐欺は善意・無過失の第三者に対抗できない」「強迫は善意・無過失の第三者に対抗できる」という論点を解説したあとに、さらに「例題」で確認しており、論点の理解を促しています。

権利関係「意思表示」いつまで取り消せるか?(P23)
権利関係「意思表示」いつまで取り消せるか?(P23)

テキストを学習しているときと、問題を解くときは、頭の使う部分が異なるため、テキストの途中に問題が挟まれていると、インプットからアウトプットの切り替えが必要になり「理解・暗記の学習ペース」が乱されてしまいます。(参考、テキストによっては、本文の途中に「1問1答」や「複数問」の問題が含まれているものがある)
できれば、テキストと演習問題は、本自体を物理的に分けて学習したい。

このテキストは、「例題」として解説することで、学習の流れを妨げない工夫がなされています。(Good!)

参考:なぜ、基本テキストに演習問題が入っているの?
・競争の原理から、教材制作各社とも他社より付加価値を出したい事情から、消費者からみて「基本テキストの中に演習問題も含まれていることはお得感」があり、その結果、基本テキスト+演習問題の構成になっているものが多くなっています。初学者・中級者向けの教材によくあります。
・上級者向けの教材では、説明文だけを掲載したテキストや、演習問題だけを掲載した問題集など、インプットとアウトプットの目的別に分かれています。


⑥ページ総数が多すぎないか?

手持ちのテキストの中で一番少ないです。→ /5点

根拠:課目と実質のページ数は、下表のとおりです。

科 目実質ページ数
1.権利関係(民法)3~268=266
2.宅建業法271~393=123
3.法令上の制限397~490=94
4.税・その他493~533=41
計524 ページ

実質のページ総数が「524ページ」であり、ページ数が少ないアドバンテージは大きい
(次に少ないテキストは「宅建士合格のトリセツ 基本テキスト」(LEC))

宅建は繰り返し勉強して基礎知識を定着させることが最重要であり、ページ総数が少ないことは反復学習がしやすく暗記もしやすくなります

→ このテキストは繰り返し学習がしやすく、暗記に重きをおく宅建試験に威力を発揮します。

参考:ページ総数は、なぜ変わるの?
・繰り返し学習向け、要点の暗記重視のテキストだとページ数が少なくなる傾向があります。
・反対に、初学者向けにイラストや図表を多く入れたり、中級・上級者向けに正確な文章を記載しようとするとテキストのページ数は多くなります。
 ページ数が少ないことは、イラストや図表・正確な文章などを削っており、他のメリットとのトレードオフの関係にあります。


⑦ページの縦分割がないか(1ページが縦1列か)?

1ページが縦1列のレイアウトで分割されておらず、読みやすいです。→ 5点

根拠:下のイメージをご確認ください。

ページの縦分割がなく読みやすい

宅建業法「1.営業保証金とは?」(307P)
宅建業法「1.営業保証金とは?」(307P)

人は、上から下へ、左から右へ 文字を読むため、1ページが縦1列のレイアウトだと読みやすいです。
テキストによっては、1ページが縦2列、縦3列に分割されているものもあり、学習の集中が乱されてしまいます。

このテキストは分割されておらず、とても読みやすいです。(Good!)


⑧理解を助けるイラストや図表が適度に含まれているか?

「イラスト」や「図・表」が適度に含まれています。→ 5点

根拠:

以下のように、理解を助ける「イラスト」や「図・表」が適度に含まれています。

▼イラスト

  • 権利関係「抵当権」抵当権者に対抗できる賃貸借(P150)
  • 権利関係「連帯保証」分別の利益なし(P205)

「抵当権」抵当権者に対抗できる賃貸借

権利関係「抵当権」抵当権者に対抗できる賃貸借(P150)
権利関係「抵当権」抵当権者に対抗できる賃貸借(P150)

「連帯保証」分別の利益なし

権利関係「連帯保証」分別の利益なし(P205)
権利関係「連帯保証」分別の利益なし(P205)

▼ 表

  • 宅建業法「廃業等の届出」(P283)
  • 宅建業法「媒介契約の種類」(P333)

宅建業法「廃業等の届出」

宅建業法「廃業等の届出」(P283)
宅建業法「廃業等の届出」(P283)

宅建業法「媒介契約の種類」

宅建業法「1.媒介契約の種類」(P333)
宅建業法「1.媒介契約の種類」(P333)

「イラスト」や「図・表」を用いて、イメージや概念から論点に入ることにより理解しやすくなるとともに、文字情報から論点入るよりも頭の負荷が軽減され学習が継続しやすくなります。


⑨カラフル過ぎないか?

初学者向けテキストとしては、カラフル過ぎずバランスが取れています。→ 4点

根拠:

以下の配色になっています。

  • 文字の色:黒、赤の2色
  • イラストの色:黒、赤、緑、青、黄の5系色

▼文字の色:黒、赤の2色

・権利関係「(2)履行遅滞と履行不能」第三者(P161)

権利関係「(2)履行遅滞と履行不能」第三者(P161)
権利関係「(2)履行遅滞と履行不能」第三者(P161)

▼イラストの色:黒、赤、緑、青、黄の5系色

・民法等「(2)他の連帯債務者に効力が及ばない場合」(P191)

民法等「(2)他の連帯債務者に効力が及ばない場合」(P191)
民法等「(2)他の連帯債務者に効力が及ばない場合」(P191)

淡い配色を使い、目に優しく学習の妨げにならないように設計されています。
このテキストはおおむねバランスがとれています。

・初学者向けのテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。カラフル過ぎると目が疲れてしまうデメリットもあります。(中級者向け以上を考慮した場合は、もう少し色を減らしても良いです。制作コンセプトによるところも大きい)
・また、すべてがカラフルだと、どこが大事な部分かわからなくなるデメリットもあり、強調表示のバランスが大事になります。

参考:初学者・中級者・上級者向けのテキストの配色は?
・「初学者向け」のテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。
・「中級者向け」のテキストは、2色刷りで黒と朱色(赤系)のみで強調表現を分けているものもあります。
・受験を多く経験している「上級者向け」のテキストになると、文字色は1色で太字や下線(アンダーライン)で強調表現しているテキストや、まったく太字や下線もないテキストもあります。
 なお、「上級者」は、重要な部分が自分で分かるため、自ら下線を引いたり、メモ書きを入れるなどカスタマイズすることから、極めてシンプルなテキストを好みます。(本試験の直前には,自分だけのテキストができあがっているイメージです)


⑩テキスト独自の差別化要素

  • 「ページ総数」が少なく、復習のしやすさは大きな差別化になっています
  • 「ゴロ合わせ」が多く使われています
    ・和歌を一首:重要事項説明の記載事項も「和歌を一首」覚えることで攻略しやすくなっています。
    ・楽勝ゴロ合わせ:法廷追認や用途規制など語呂合わせで暗記しやすくしています。
    ・目次に分野別の「ゴロ合わせ一覧表」があります。
  • 「よく出るポイント」が一目瞭然
    出題頻度の高い論点に「よく出るポイント」のアイコン表示があります。
  • その他、冒頭のあいさつが特徴的
    「ラクに受かりたい方だけどうぞ」などと、冒頭に記載されています。(ユニークな表現ですが、テキスト内容はいたって堅実です)

おおむね差別化はできていますが、やや「ゴロ合わせ」が多めにあり、学習者によって好き・嫌いの好みがわかれるため4点とさせていただきました。
※ただし、ゴロ合わせが好きな方や、暗記がしづらい論点では有効であり気になりません。
→ 4/5点

根拠:

■1.ページ総数が少ないこと

宅建は繰り返し勉強し、基礎知識を理解・暗記することが最重要であり、ページ総数が少ないことは、反復学習がしやすく知識の定着がしやすいです。(やや説明を削っている部分もありますが、”要点・暗記重視のテキスト(要点特化型)”寄り、の制作コンセプトを優先させています)


■2.「ゴロ合わせ」が多く使われています

・重要事項説明の記載事項も「和歌を一首」覚えることで攻略しやすくなっています。

宅建業法「重要事項説明の記載事項」(P378)
宅建業法「重要事項説明の記載事項」(P378)

・「楽勝ゴロ合わせ」の法廷追認の例では、「請求・履行・譲渡」すると追認したものとみなされることを「生・理・上」と語呂合わせしています。

権利関係「法令追認とは何か?」(P15)
権利関係「法令追認とは何か?」(P15)

・目次に分野別の「ゴロ合わせ一覧表」があります。

目次がゴロ合わせ
目次がゴロ合わせ


■3.「よく出るポイント」が一目瞭然

出題頻度の高い論点に「よく出るポイント」のアイコン表示があります。

権利関係「制限行為能力者」取り消し(P17) よく出るポイント
権利関係「制限行為能力者」取り消し(P17) よく出るポイント


■4.その他、冒頭のあいさつが特徴的

・「ラクに受かりたい方だけどうぞ」
・「重説は、和歌を一首覚えれば卒業」
・「初心者、リベンジ組も無限の自信でおすすめ」などと、ほかのテキストにはない冒頭のあいさつです。

冒頭のあいさつ(viii)
冒頭のあいさつ(viii)

・冒頭のあいさつがユニークに感じますが、内容はいたって堅実ですので心配は不要です。

内容はいたって堅実
内容はいたって堅実


■その他

最近流行りの、分野別に3分冊できます。

(1.権利関係、2.宅建業法、3.法令上の制限・税その他)


まとめ

▼メリット

  • 「講義形式」で解説され「例題」もありますので、講師の講義を受けているような学習ができます。
  • 「ページ総数」が少なく、サクサクと読み進められるので、勉強時間を多く取れない方に適しています。
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 「ゴロ合わせ」があり、暗記しづらい部分では有効です。
  • 出題頻度の高い論点が「よく出るポイント」の表示でわかります。
  • 法改正に対応しています。

▼ややデメリット

  • ゴロ合わせ」ですが、やや多めにあり、学習者によって好き・嫌いの好みがわかれます。
    ※ただし、ゴロ合わせが好きな方や、暗記しづらい部分では有効であり気になりません。
  • 出題頻度の低い論点や説明を削っているため、過去問と解いたときに本テキストに説明が載っていないことがあり、必要に応じて手書きで本テキストに書き込む必要があります。
    ※前記「ページ総数が少ない」メリットとのトレードオフです。

▼まとめ

  • 評価点は「46点/50点」であり、結論は、講義形式で解説され、ページ総数が少ないテキストを探している方は「買い」です。(勉強時間の短縮ができます)
  • 評価したところ、学習対象者は「初級者」から「リベンジ組」まで問題なく使えます。
  • 冒頭のあいさつや,ゴロ合わせがユニークに感じますが、内容はいたって堅実ですので安心して受験に望めます。

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