FPや宅建の勉強を始めたいのですが、
・予備校などの「①通学」や、
・ネットで講義が受けられる「②通信講座」、
・市販テキストを使った「③独学」など、
いっぱいありますけど、どれを選べばいいかわかりません。
それぞれ「①通学」「②通信講座」「③独学」のメリットやデメリットを教えてくれませんか?
あと、「②通信講座」の種類や、「③独学」で使う「テキスト」や「問題集」の種類は、どのようなものがありますか?
教えください。詳しい人!
こういった疑問にお答えいたします。
本記事の内容
- FPと宅建の受験を検討している方に、元教材制作者の筆者が「教材の種類」と「教材の選び方」を解説しています。
- 「①通学」「②通信講座」「③独学」のメリットとデメリット、おすすめできる人を解説します。
- また、「②通信講座」の種類や、「③独学」で使う「基本テキスト」と「問題集」の種類をわかりやすく分類しています。
- 本記事を読むことで、「教材の種類」や「教材の選び方」を知ることができ、効率よく教材選定を進めることができます。
本記事の信頼性
- この記事を書いている私は、学習用教材の「教材制作」「教材評価」の業務に6年間たずさわっていました。
- また「1級FP技能士」試験と「宅地建物取引士」試験の合格者です。
この記事を読むことで、勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。
5分で読めますので、最後まで読んでみてください。
もくじ
FP・宅建の「教材の種類」と「選び方」(通学,通信講座,独学)
教材には、受講スタイルによって「①通学」「②通信講座」「③独学」の3つの種類があります。
はじめに、どの受講スタイルで勉強をするかを決めます。
- 「①通学」
- 「②通信講座」
- 「③独学」
「①通学」について
通学は、予備校や専門学校に通って、教室にて講師の講義を受けながら勉強を行います。
「②通信講座」について
通信講座(通信教育)は、主にインターネットを使って、自宅で講師の録画された講義を受けながら勉強を行います。
最近では、インターネットを使った講座と、従来のテキストやDVDを使った通信講座があります。
「③独学」について
独学は、自分で市販の「基本テキスト」や「問題集」を選定・購入して、自宅などで勉強します。
以下に、それぞれ「①通学」「②通信講座」「③独学」のメリット、デメリットを解説します。
「①通学」のメリット・デメリット
「①通学」による、予備校や専門学校の教室での講師によるライブの講義は、学習効果が高いです。
また、「①通学」や「②通信講座」は、テキスト教材の選定についても最適なものが配布され、法改正で狙われる部分の解説もあります。
教室にて強制的に勉強する環境に身を置きますので、自分一人では勉強のモチベーションが維持できない方もおすすめです。
「通学」のメリット
- 教室でライブの講義が受けられるので、学習効果が高い。
- 通学が強制力になり勉強のモチベーションが維持しやすい。
- 適切な学習スケジュールで管理される。
- 対面で講師に質問ができる。
- 合格率が高い。
- 最新の法改正情報を教えてくれる。
- 独学は問題の解き方や論点を理解するまでに時間がかかるものだが、通学や通信講座は講師が問題を解くまでの過程を説明してくれる。
「通学」のデメリット
- 「通信講座」(通信教育)よりも費用がかかる。
- 時間が拘束される。
- 地方では開講している予備校が少ない。
- 予備校や専門学校によって、品質に差がある。
「通学」を、おすすめできる方
- 強制的に勉強しなければならない環境に身をおいて勉強したい方
- 通学できる時間がある方
「②通信講座」(通信教育)のメリット・デメリット
「②通信講座」は、「①通学」ほど受講料が高くなく、学習効果が高いものが多いです。
講義中心で学習を進めていくスタイルの「通信講座」の場合、学習効果は「通学」に近いです。
「①通学」や「②通信講座」は、テキスト教材の選定についても最適なものが配布され、法改正で狙われる部分の解説もあります。
また、「通信講座」の良いところは、繰り返し講座を見ることができ、復習がしやすい点です。
質問体制が整っている「通信講座」では、質問することもできます。
「通信講座」のメリット
- 講師の講義が受けられるので、独学でテキストを読むよりも学習効果が高い。
ex.独学は問題の解き方や論点を理解するまでに時間がかかるが、通信講座は講師が問題を解くまでの過程を説明してくれる。 - 講義動画を何回も見返せて復習しやすい。
- メールなどで質問ができ、専門スタッフが受講相談・学習相談を回答してくれる。
- 学習スケジュールが提示される。
- 通勤時間など、いつでもどこでも学習できる。
- 独学よりも合格率が高い。
- 最新の法改正情報を教えてくれる。
- 合格特典に受講費用の返金がある講座もある。
「通信講座」のデメリット
- 通学ほどの強制力はないためモチベーションが維持が重要になる。
ただし、講義動画を見たり、質問ができるため、独学より挫折しにくい。 - 通信講座によって、品質に差がある。
「通信講座」を、おすすめできる方
- 育児や家事があり通学はできないが、効率よく学習したい方
- いちど独学で挫折してしまい、今年は合格したい方
- 勉強にかける労力軽減と時間短縮をしたい方
独学では問題を解く過程を理解するのに時間がかかるが、通信講座では講師がその過程をかみ砕いて教えてくれる。
「③独学」のメリット・デメリット
「③独学」は、自由に学習できるメリットがある反面、自分で学習計画やスケジュールを立てて勉強を進める必要があります。
まず、自分で数ある「基本テキスト」や「問題集」の中から、自分に合ったものを探すところから始まります。
勉強を開始して、わからない部分の質問ができませんから、自分でテキストやネットを調べることになります。
勉強習慣が身に付くまでは、孤独感を感じやすく挫折しやすいですが、慣れてくれば自分の勉強スタイルが確立して効率的に勉強が進むようになります。
「独学」のメリット
- 自由度が高い。
- 費用が安い。(市販テキストの費用しかかからない)
「独学」のデメリット
- 自分で学習スケジュールを立てて勉強を進める必要がある。
- 市販のテキストや、問題集の種類が多く、選ぶのに時間がかかる。
- わからないときに質問ができない。
- 勉強習慣が身に付くまでは、孤独感を感じやすく挫折しやすい。
- 問題の解き方や論点を理解するまでに時間がかかる。
独学の場合は、解き方が分からなければ、そのまま放置もあり得る。
「独学」を、おすすめできる方
- 勉強習慣がある方
- とにかく初期費用を抑えたい方
前述にて、「②通信講座」のメリット・デメリットを解説しましたが、
次に「通信講座」のタイプを解説いたします。
「②通信講座」のタイプ
前述のように、通信講座(通信教育)は、主にインターネットを使って、自宅で講師の録画された講義を受けながら試験の勉強を行います。
インターネットを使った講座と、従来のテキストやDVDを使った講座があります。
FPや宅建の「②通信講座」は種類が多いですが、おおむね次の3つのタイプに分類することができます。
通信講座のタイプ
- 「講義中心」タイプ
- 「テキスト中心」タイプ
- スマホの「eラーニング中心」タイプ
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)
通信講座のタイプによって、次の特徴があります。
「講義中心」タイプ
- 特徴:講師による講義を中心とした通信講座であり、講義のなかで学習のツボを教えてくれるとともに、講師がオリジナルのテキストにマーカーを引きながら講義を進める。
- おすすめできる方:デスクに座って,しっかり講義を聞きながら勉強したい方向け
「テキスト中心」タイプ
- 特徴:出題頻度が高い「要点や用語」を集めたオリジナルのテキストを使って学習し、講義動画は要点のみを解説したものが多い。
- おすすめできる方:テキストを使った勉強を中心に、講義動画は補助的に使いたい方向け
スマホの「eラーニング中心」タイプ
- 特徴:講師による講義動画が視聴できたり、アプリに問題演習の機能が付いており、スマホやタブレットで学習できる。
- おすすめできる方:通勤時間や家事の合間に、スマホやタブレットで勉強したい方向け
通信講座の「講義中心」タイプの具体例をご紹介します。
通信講座の「講義中心」タイプの具体例
通信講座の中で「講義中心」タイプが学習効果が高い(費用対効果が高い)のでおすすめです。
通信講座(講義中心タイプ):アガルートFP講座 FP2級FP3級
「FP」の通信講座になります。
「アガルートFP講座 2級3級 合格講座」を独自の評価項目を用いて受講レビューを行っています。ぜひ お読みください。
→ 2023年版 アガルートFP講座2級3級を【プロがレビュー】
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参考2023年版 アガルートFP講座 2級3級を【プロがレビュー】
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通信講座(講義中心タイプ):アガルート宅建講座 入門総合カリキュラム
「宅建」の通信講座になります。
「アガルート 宅建講座 入門総合カリキュラム」を独自の評価項目を用いて受講レビューを行っています。ぜひ お読みください。
→ 2023年版 アガルート宅建講座 入門総合カリキュラム【プロがレビュー】
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参考2023年版 アガルート宅建講座 入門総合カリキュラム【プロがレビュー】
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前述にて、「③独学」のメリット・デメリットを解説しましたが、
次に「③独学」にて使用する「基本テキスト」のタイプ と 「問題集」のタイプ を解説いたします。
「③独学」で使用する「基本テキスト」のタイプ
「基本テキスト」は、教科書や参考書の位置づけで、知識や論点を学習するために使います。
FPや宅建の「基本テキスト」は種類が多いですが、おおむね次の3つのタイプに分類することができます。
基本テキストのタイプ
- 「バランス」型テキスト
- 「詳細説明」型テキスト
- 「要点・暗記重視」型テキスト
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)
基本テキストのタイプによって、次の特徴があります。
「バランス」型テキスト
- イラストと図表、文章説明の「バランスがよい」基本テキストです。
- メリット:オールラウンド(下の中間)の特性をもったテキストです。初学者がはじめに用意したいテキストです。
- 対象者:初学者、中級者 向け
「詳細説明」型テキスト
- 文章説明が「詳細かつ正確性を重視」したテキストです。
- メリット:論点の詳しい説明があったり、法律系の試験の場合 正確な条文が記載されていたりします。
- 対象者:中級者 向け
「要点・暗記重視」型テキスト
- 出題頻度が高い「要点や用語のみ」を集めたテキストです。
詳しい説明が必要な場合は、他の基本テキストから確認することが前提です。 - メリット:要点の「復習や暗記」が効率的にできます。
- 対象者:復習向け、暗記向け、リベンジ組、時間がない人向け
基本テキストの具体例
次の記事にて基本テキストの比較を行っています。
初学者は「バランス」型に重きを置いたテキストがおすすめです。
・宅建の場合は、例えば「①合格のトリセツ」「③わかって合格る」です。
・FPの場合は、例えば「 ①合格のトリセツ」「③イメージで攻略」です。
宅建の基本テキスト:宅建 厳選した「基本テキスト」5冊を【プロが徹底比較】
2023年版の基本テキストを点数付けして徹底比較しています。ぜひお読みください。
(「①合格のトリセツ」「②らくらく宅建塾」「③わかって合格る」「④出る順」「⑤とらの巻」)
→ 2023年版 宅建 厳選した基本テキスト5冊を【プロが徹底比較】
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参考2023年版 宅建 厳選した「基本テキスト」5冊を【プロが徹底比較】
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FPの基本テキスト:2級FP 厳選した「基本テキスト」3冊を徹底比較
2級FPの「基本テキスト」の教材評価を行っています。どうぞお読みください。
(①「合格のトリセツ」②「最短合格」③「イメージで攻略」)
→ 2級FP 厳選した基本テキスト3冊を【プロが徹底比較】2022-23年
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参考2級FP 厳選した基本テキスト3冊を【プロが徹底比較】2022-23年度版
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次に「③独学」にて使用する「問題集」のタイプを解説いたします。
「③独学」で使用する「問題集」のタイプ
「問題集」は、テストや模試の位置づけで、知識や論点が身に付いているか確認するために使います。
FPや宅建の「問題集」は種類が多いですが、おおむね次の3つのタイプに分類することができます。
問題集のタイプ
- 「分野別」過去問題集
- 「模試形式」(年度別)過去問題集
- 「一問一答式」過去問題集
(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)
問題集のタイプによって、次の特徴があります。
「分野別」過去問題集
- FPの場合は、金融、不動産、ライフ、リスク、タックス、相続 の「分野別にまとめられた」問題集です。
- 宅建の場合は、宅建業法、民法、法令上の制限、税・その他の「分野別にまとめられた」問題集です。
- メリット:課目(科目)ごとの論点をまとめて効率的に解くことができます。
(※FPは「課目」、宅建は「科目」と呼んでいる) - 問題形式:1問4択式です。
- 対象者:初学者、中級者 向け
「模試形式」(年度別)過去問題集
- 本試験形式の問題の順番で出題される問題集です。
- メリット:本試験の予行練習ができます。
- 問題形式:1問4択式です。
- 対象者:上級者 向け
「一問一答式」過去問題集
- 出題頻度が高い「選択肢を集めた一問一答式」の問題集です。
- メリット:通勤途中など、短い時間でも1問ずつこなすことができます。
- 問題形式:一問一答式です。
- 対象者:1肢ごとにじっくり解きたい「初学者」または「リベンジ組」
問題集の具体例
次の記事に問題集の比較を行っています。
初学者は「分野別」か「一問一答式」過去問題集がおすすめです。
例えば、次の「①トリセツ 一問一答式」「②トリセツ 分野別」がおすすめです。
宅建の過去問題集:宅建 厳選した「過去問題集」5冊を【プロが徹底比較】
2023年版の過去問題集を点数付けして徹底比較しています。ぜひお読みください。
(「①トリセツ 一問一答式」「②トリセツ 分野別」「③出る順 ウォーク問」「④一問一答〇×1000肢」「⑤出る順 模試形式 30年」)
→ 2023年版 宅建 厳選した過去問題集5冊を【プロが徹底比較】
-
参考2023年版 宅建 厳選した「過去問題集」5冊を【プロが徹底比較】
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まとめ
「①通学」のまとめ
「①通学」は、教室にて講師によるライブの講義は、学習効果が高いです。
テキスト教材も最適なものが配布され、法改正で狙われる部分の解説もあります。
「①通学」は、時間が拘束され、受講料もかかりますが、余裕がある方は「通学」をおすすめします。
「②通信講座」のまとめ
「②通信講座」は、「①通学」ほど受講料が高くなく、学習効果が高いものが多いです。
テキスト教材も最適なものが配布され、法改正で狙われる部分の解説もあります。
「②通信講座」は、繰り返し講座を見ることができ、復習がしやすいです。
いわば「通信講座」は、「①通学」と「③独学」の良いとこどりの受講スタイルでコスパが高いため、「①通学」と「③独学」で勉強を進めようと考えている方は一度「通信講座」を検討してもよいです。
「③独学」のまとめ
「③独学」は、費用が安く、自由に学習できるメリットがある反面、
自分で教材選定をして、スケジュールを立てて勉強を進める必要があります。
勉強習慣が身に付くまでは、孤独感を感じやすく挫折しやすいですが、
慣れてくれば、自分の勉強スタイルが確立して効率的に勉強が進むようになります。
いままで資格試験を「独学」で勉強して合格してきた方は、「独学」でも構いませんが、最近は「通信講座」のコスパも高いため、一度検討してもよいと考えています。
まとめ:勉強にかける労力と時間を短縮したい方は「②通信講座」がおすすめです
「①通学」や「②通信講座」は、講師がその問題を解くまでの過程を説明してくれますので、勉強にかける労力軽減と時間短縮が効率的に行えます。
最近の「②通信講座」は品質が高いものが多いので、社会人で家事・育児があり、勉強時間がとりにくい方は「②通信講座」の受講をおすすめいたします。
今回は、「教材の選び方」について解説してきました。
教材の選び方も大切ですが、実際に勉強に使う「通信講座」や「基本テキスト」はさらに重要です。
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