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どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版【プロがレビュー】

2023-06-20

どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版
どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版


「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト」って、合格に必要な知識に絞って、短期受験したい人に向いているって本当ですか?

暗記しやすく整理されて、難しい部分もわかりやすく解説されているって本当ですか?
あと、法改正に対応していますか?

要するに、、このテキストを使って宅建に合格できますか?

具体的に教えて、詳しい人!


こういった疑問にお答えします。


本記事の内容

  • 元教材制作者の筆者が「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト」の教材評価を行っています。
  • 独自の10個の評価項目用いて徹底評価し、点数づけしています。
    (「出題頻度」「暗記箇所の整理」「論点の理解しやすさ」など)
  • 本記事を読むことで、変な教材に手を出して無駄な時間とお金を使うこともなくなります


記事の信頼性

  • この記事を書いている私は、学習用教材の「教材制作」「教材評価」の業務に6年間たずさわっていました。
  • また、宅地建物取引士試験の「合格者」です。
  • 実際に「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年度版」を入手して確認しました。
執筆・監修者:ひろ@1級FP宅建士
執筆・監修者:ひろ@1級FP宅建士


 この記事を読むことで、勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。


5分で読めるので、この教材の評価が知りたい方は、最後まで読んでみてください。


「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版」の商品説明

  • 本テキストは、「基本テキスト」(教科書・参考書・テキスト)の位置づけです。
  • 学習対象者は、「初学者」から「リベンジ組」を対象にしています。
    復習・暗記用途にも使えますが、特に時間がない人に向いています。
  • 本テキストを読んだ第一印象は、「合格に必要な知識のみが掲載されている」「暗記箇所や論点の説明が上手い」ということです。


東京リーガルマインド
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独学の方に朗報です。

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徹底レビュー

評判のいい「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト」2023年版【レビュー】

どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版 表紙
どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版 表紙

結論は、合格に必要な知識のみをおさえて、短期合格したい方は「買い」です

本テキストの「メリット」、「デメリット」、「評価点」を見ていきましょう。

メリット

  • 「要点・暗記重視」型のテキストであり、合格に必要な知識だけ記載されていますので合理的な学習が行えます。
  • 表を使って似た論点の「暗記箇所が整理」され、イラストやまとめを使って「論点の理解」もスムーズにできます。(宅建向けに学習がしやすく上手に仕上がっています)
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 出題頻度の高い論点とそうでない論点がわかりますので、「余裕があればやる、なければ飛ばす」といった判断がしやすいです。
  • 法改正に対応しています。

ややデメリット

出題頻度の低い論点や条項を削っているため、過去問を解いたときに本テキストに説明が載っていないことがあり、必要に応じて手書きで本テキストに書き込む必要があります。(前記「ページ総数が少ない」メリットとのトレードオフです)
※ただし、短期合格したい受験生には、むしろ知識が絞ってあることがメリットになります(ex.合格に必要な知識しか勉強しない使い方)。

本テキストのタイプ

本「どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト」のタイプは、「要点・暗記重視」型になります。

「基本テキストのタイプ」の説明

▼「バランス」型テキスト
・イラストと図表、文章説明の「バランスがよい」基本テキストです。
・メリット:オールラウンド(下の中間)の特性をもったテキストです。初学者がはじめに用意したいテキストです。
・対象者:初学者、中級者 向け

▼「詳細説明」型テキスト
・文章説明が「詳細かつ正確性を重視」したテキストです。
・メリット:論点の詳しい説明があったり、法律系の試験の場合 正確な条文が記載されていたりします。
・対象者:中級者 向け

▼「要点・暗記重視」型テキスト
・出題頻度が高い「要点や用語のみ」を集めたテキストです。
 詳しい説明が必要な場合は、他の基本テキストから確認することが前提です。
・メリット:要点の「復習や暗記」が効率的にできます。
・対象者:復習向け、暗記向け、リベンジ組、時間がない人向け

(スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて拡大・縮小ができます)

本テキストのタイプ
本テキストのタイプ

評価点は「50点/50点」です

 当サイトは、独自の「評価項目」を用いて、本テキストを「評価点」をつけて評価しています。

  • 「評価項目」は、10項目です。
  • 「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。

評価項目と評価点

カテゴリ評価項目評価点
(各5点)
内容面
①出題頻度A,B,Cランクの内容が
 網羅されているか?(網羅性)
②暗記箇所が
 整理されているか?
③論点が理解しやすいか?
④法改正に対応しているか?
⑤テキストの途中に問題が
 挟まれていないか?
外観面
⑥ページ総数が多すぎないか?
⑦ページの縦分割がないか?
(1ページが縦1列か)
⑧理解を助けるイラストや図表が
 適度に含まれているか?
⑨カラフル過ぎないか?
差別化要素
⑩テキスト独自の差別化要素
合計点数
50/50

※評価項目ごとの評価点・評価基準は当サイトの独自のものです。
 定期的に調整していますので評価点が変わる場合がありますのでご注意ください。
※また、評価点は人によって感じ方が異なります。
 その場合は,点数よりも評価内容を参考になさってください。


 以下に、理由・根拠を詳しく解説します。

どこでも宅建士 とらの巻 短期決戦型テキスト 2023年版【徹底レビュー】

理由・根拠を詳しく、以下の「評価項目」を用いて点数をつけて評価していきます。

  • 「評価項目」は、10項目です。
  • 「評価点」は、「評価項目」ごとに5点、全体で50点満点(10項目×5点)としています。


①出題頻度 A、B、Cランクの内容が網羅されているか?(網羅性)

すべて網羅しています。→ 5点

「科目」ごとの「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表のとおりです。

「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性

科 目「出題頻度A,B,Cランク」の網羅性
宅建業法15/15論点の「A,B,Cランク」網羅
民 法22/24論点 の「A,B,Cランク」網羅
法令上の制限 6/6論点 の「A,B,Cランク」網羅
税・その他 9/10論点 の「A,B,Cランク」網羅
52/55論点 網羅

「出題頻度 A,B,Cランク」とは?

宅建の試験範囲をもとに、12年分の過去問を確認し「出題頻度」のランク付けを行いました。

  • Aランクは、毎年出題される出題頻度が高い論点であり、必至で覚えなければならない知識です。
  • Bランクは、2年に1度程度のペースで出題される論点で、こちらも2番目に優先して覚えなければならない知識です。
  • Cランクは、5年に一度程度のペースで出題される論点で、余裕があったら覚えたい知識です。
  • Pランクは、10年に一度程度のペースで出題される論点で、あまり時間を割かないほうがいい知識です。

■根拠:詳細な「論点別」の「出題頻度 A,B,Cランク」の網羅性は、下表になります。

(※スマホの方は、ピンチイン・ピンチアウトにて、拡大・縮小ができます)

論 点出題頻度
(A:高,B:中,C:低)
どこでも宅建士
とらの巻
短期決戦型テキスト
2023年版 LEC
網羅性(〇/△/なし)
■宅建業法
1.宅地建物取引業
A
2.免許
A
3.宅地建物取引士
A
4.事務所の設置
A
5.営業保証金
A
6.保証協会
A
7.広告や契約の注意事項
A
8.業務における諸規定
A
9.媒介代理契約の規制
A
10.35条 重要事項説明
A
11.37条書面(契約書)
A
12.自ら売主の制限
 (8種規制)
A
13.報酬額の規制
A
14.監督処分と罰則
A
(罰則はC)
15.住宅瑕疵担保履行法
A
■民法(権利関係)
1.制限行為能力者
B
(被保佐人,
被補助人はC)
2.意思表示
A
(心裡留保はC)
3.代理
A
(表見代理はP)
4.時効
B
5.物権変動・対抗問題
A
6.相隣関係
P
7.共有
P
8.抵当権
A
(根抵当権はP)
9.その他の担保権
P
(地役権,留置権,
 先取特権,質権はP)

(地役権ありP164,
留置権あり,
先取特権あり,
質権あり)
10.保証・連帯保証
C
11.連帯債務
C
12.債権譲渡
C
13.債務不履行
A
14.弁済相殺
P
15.契約不適合責任
A
16.賃貸借契約
A
(賃借権の譲渡・転貸)
17.借地借家法
 (借地権)
A
(裁判所の許可はC,
建物の再築はP)
18.借地借家法
 (借家権)
A
(借地上の建物の
 賃借権はC)
19.その他の契約
C
(使用貸借,
 請負,贈与)

(使用貸借ありP125,
請負あり,
贈与なし)
20.事務管理
Cなし
(頻度[低]で問題なし)
21.不法行為
B
(共同不法行為はC)
22.相続
A
(欠格・廃除はC,
 遺留分はC)
23.不動産登記法
A
(合筆・分筆はP)
24.区分所有法
A
■法令上の制限
1.都市計画法
A
(地区計画はC)
2.建築基準法
A
3.国土利用計画法
A
(事前届け出はP)
4.農地法
A
5.土地区画整理法
A
6.宅地造成等規制法
A
(監督処分,
 災害防止措置はC)
■税・その他
1.不動産取得税
 固定資産税
A
2.所得税
C
3.印紙税
A
4.登録免許税
A
5.相続税贈与税
P
(相続税はなし。
頻度[低]で問題なし)
6.不動産鑑定評価基準
A
7.地価公示法
A
8.住宅金融支援機構法
A
9.景品表示法
 公正競争規約
A
10.土地建物
A
論点数 計
5552
(〇は1、△は0.5
小数点は切上で集計)
評価点:
コメント:
5点/5点中
A,B,Cランクを網羅


②暗記箇所が整理されているか?

整理されています。→ 

理由

  • 「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい
  • 「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

根拠

■①「似たような論点を比較しながらまとめて」おり暗記しやすい

・権利関係「当事者間の効力と第三者に対する関係(意思表示)」の違いを比較(P12)にて、
 似たような論点の、取り消しの「強迫」「詐欺」「錯誤」、無効の「虚偽表示」「心裡留保」がまとまっており、比較しながら暗記しやすいです。

権利関係「当事者間の効力と第三者に対する関係(意思表示)」の違いを比較(P12)
権利関係「当事者間の効力と第三者に対する関係(意思表示)」の違いを比較(P12)

・宅建業法「営業保証金と弁済業務保証金の比較」(P240)にて、
 「営業保証金」と「弁済業務保証金」は紛らわしい論点の代表ですが、それぞれの違いががまとまっており比較しながら暗記しやすいです。

宅建業法「営業保証金と弁済業務保証金の比較」(P240)
宅建業法「営業保証金と弁済業務保証金の比較」(P240)

■②「複数の知識を表形式で整理して」おり暗記しやすい

・法令上の制限「用途地域」(P342)にて、
13個の「用途地域」は、1つひとつ覚えてようとしても途中で忘れてしまいます。同じ論点の中の複数の知識を覚えるには表形式でまとめて覚えるのが効率よく、次のように表形式に整理されていることで暗記がしやすいです。

法令上の制限「用途地域」(P342)
法令上の制限「用途地域」(P342)

・法令上の制限「建築確認が必要な場合」(P397)にて、
「建築確認」は、全国と都市計画区域によって、また新築なのか増改築なのかによって建築確認の要否が分かれ、複雑なため文章で説明されても理解が難しいです。こちらも同じ論点の中の複数の知識を覚えるには表形式でまとめて覚えるのが効率よく、次のように表形式に整理されていることで暗記がしやすいです。

法令上の制限「建築確認が必要な場合」(P397)
法令上の制限「建築確認が必要な場合」(P397)

暗記は、次のように整理されていると覚えやすくなります。
・「似たような論点を比較しながら まとめている」こと
・「(1つの論点の中の)複数の知識を表形式で整理している」こと


③論点が理解しやすいか?

論点が理解しやすいです。→ 5点/5点

理由

権利関係等の「錯誤」では、「①問題提起と具体例」の説明から入り、「②定義」「③条件」「④例外」「⑤錯誤の類型」の説明を行うことで論点が理解しやすいです。そして最後に「⑥まとめ」をすることで知識のおさらいを行っています。

根拠

【検証1】:権利関係「1-3.意思表示(錯誤)」(P9,10)を例に検証してみます。

  • 問題提起と具体例の提示
    ・問題提起:「カン違いで契約してしまったらどうなるの?」と、学習者に問いかけ、
    ・具体例:「Aが甲土地を売るつもりが、乙土地を売ってしまった。」と、具体例を提示しています。
  • 定義
    「カン違いで、意思表示することを、錯誤という」と、定義しています。
  • 取り消しできる条件(基礎知識)
    ①「社会通念に照らして重要な錯誤があった場合」(取り消すことができる:基礎知識)
    ②「表意者に重大な過失があるときは取り消すことができない」と、条件を解説しています。
  • 例外
    勘違いした人に重大な過失があっても、取消できる場合があると解説しています。
    ①相手方が悪意・重過失のとき
    ②相手方が勘違いした人と同一の錯誤に陥っていたとき
  • 錯誤の類型(動機の錯誤)
    「意思表示するに至った事情(動機)と真実の間に食い違いがあることと"動機の錯誤"」といい、「その事情(動機)が表示されていれば、取り消すことができる」と、動機の錯誤の類型を解説しています。
  • まとめ
    「とらの巻」という、論点のまとめが学習項目の最後に掲載されています。

■1.問題提起と具体例の提示
■2.定義
■3.取り消しできる条件(基礎知識)
■4.例外

権利関係(民法)の「錯誤」を例に検証

権利関係「1-3.意思表示(錯誤)」(P9)
権利関係「1-3.意思表示(錯誤)」(P9)

■5.錯誤の類型(動機の錯誤)
■6.まとめ

権利関係「1-3.意思表示(錯誤)」(P10)
権利関係「1-3.意思表示(錯誤)」(P10)

民法の特に「錯誤」や「時効」「代理」「物権変動(対抗問題)」では、理論的な概念が積み重なっており理解に時間がかかりますが、このテキストは「①問題提起と具体例」「②定義」「③条件」「④例外」「⑤類型」「⑥まとめ」の順で説明を行っており論点が理解しやすいです。

理解のしやすさは、全体の概略(「①問題提起と具体例」)を読んだうえで、各論の解説(「②定義」「③条件」「④例外」「⑤錯誤の類型」)に進み、最後にまとめる(「⑥まとめ」)ことで、論点が理解しやすくなります。


【検証2】:法令上の制限「2.都市計画の決定手続き」(P351)

都市計画の決定手続きには「都道府県が定める内容」と「市町村が定める内容」の2つがあり、多くのテキストは別々に説明して理解しづらいですが、本テキストは2つの手続きの流れを同一ページに図解して説明しておりとても理解しやすいです。
特に2つの手続き(都道府県と市町村)の共通部分と異なる部分が一目瞭然でわかり、学習時間の短縮にもつながります。(受験生のときに欲しかった教材です)

法令上の制限「2.都市計画の決定手続き」(P351)
法令上の制限「2.都市計画の決定手続き」(P351)


④法改正に対応しているか?

法改正に対応しています。→ 5点/5点

根拠

以下のように、法改正に対応しています。

宅建業法の法改正

▼1.35条書面、37条書面

  • 改正前:35条 ~重要事項説明書に「記名押印」のうえ、契約当事者に対しこれを交付して説明しなければならなかった。37条 ~「記名押印」した契約条件等を記載した書面を、契約当事者に交付しなければなならなかった。
  • 改正後:重要事項説明書(35条書面)、契約締結時書面(37条書面)への「押印義務」は廃止された。また、書面の交付については、相手方の承諾を得たうえで、電磁的方法による交付が可能となった。

35条書面

宅建業法「12.重要事項説明」(P253)
宅建業法「12.重要事項説明」(P253)

37条書面

宅建業法「13.37条書面」(P259)
宅建業法「13.37条書面」(P259)

■権利関係の法改正

▼借地借家法

  • 【改正前】:一般定期借地権の特約、取壊し予定の建物の賃貸借の特約、定期建物賃貸借の契約、事前説明書面は公正証書などの書面により交付する必要があった。
  • 【改正後】:書面の交付については、電磁的方法による交付が可能となった。
    「定期建物賃貸借の事前説明書面」の交付については、相手方の承諾を得たうえで、電磁的方法による交付が可能となった。

定期建物賃貸借

権利関係「20-4.借地借家法(借家)特殊な借家権」(P138-139)
権利関係「20-4.借地借家法(借家)特殊な借家権」(P138-139)

取壊し予定の建物の賃貸借

権利関係「20-4.借地借家法(借家)特殊な借家権」(P139)
権利関係「20-4.借地借家法(借家)特殊な借家権」(P139)

▼「所有者不明不動産管理命令」が新設されます。

  • 新設:所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない土地・建物(所有者不明土地・建物)について、裁判所が、利害関係人の請求を受けて、その土地・建物を対象として、所有者不明土地管理人・所有者不明建物管理人による管理を命ずる処分をすることができるようになった。

▼「管理不全不動産管理命令」が新設されます。

  • 新設:所有者による管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある土地・建物(管理不全土地・建物)について、裁判所が、利害関係人の請求を受けて、その土地・建物を対象として、管理不全土地管理人・管理不全建物管理人による管理を命ずる処分をすることができるようになった。
権利関係「28.所在者不明土地等 管理命令」(P167)
権利関係「28.所在者不明土地等 管理命令」(P167)

■法令上の制限

▼建築基準法

  • 【改正前】:住宅の居室に必要となる採光の有効な窓その他の開口部の面積は、床面積に対する割合に対して7分の1以上であった。
  • 【改正後】:原則、7分の1以上だが、照明設備の設置等の措置が講じられているときは、10分の1までの範囲内とすることができるようになった。

居室の採光

法令上の制限「2-9.建築基準法(単体規定)」(P393)
法令上の制限「2-9.建築基準法(単体規定)」(P393)

ほかにもありますが、法改正に対応しています。
法改正は試験で毎年狙われますので、対応していると安心感があります。


⑤テキストの途中に問題が挟まれていないか?

テキストの途中に問題が挟まれていません。→ 5点

問題ではなく、「とらの巻」といった論点のまとめが学習項目の最後に掲載されています。

問題形式と違うのは、論点の知識の理解を促す目的で載せており、学習の流れのなかで負荷が少なく読み進めることができます(Good!)。

根拠

論点のまとめとして掲載(「とらの巻58」(27-2.監督処分,4.登録消除処分 P317))

「とらの巻58」(27-2.監督処分,4.登録消除処分 P317)
「とらの巻58」(27-2.監督処分,4.登録消除処分 P317)

テキストを学習しているときと、問題を解くときは、頭の使う部分が異なるため、テキストの途中に問題が挟まれていると、インプットからアウトプットの切り替えが必要になり「理解・暗記の学習ペース」が乱されてしまう。
できれば、テキストと演習問題は、冊子自体を物理的に分けて学習したい。

このテキストは、「論点のまとめ」として解説することで、学習の流れを妨げない工夫がなされています。(Good!)

参考:なぜ、基本テキストに演習問題が入っているの?
・競争の原理から、教材制作各社とも他社より付加価値を出したい事情から、消費者からみて「基本テキストの中に演習問題も含まれていることはお得感」があり、その結果、基本テキスト+演習問題の構成になっているものが多くなっています。初学者・中級者向けの教材によくあります。
・上級者向けの教材では、説明文だけを掲載したテキストや、演習問題だけを掲載した問題集など、インプットとアウトプットの目的別に分かれています。


⑥ページ総数が多すぎないか?

手持ちのテキストの中では、ページ総数が少ないテキストです。→ /5点

根拠

科目と実質のページ数は、下表のとおりです。

科 目実質ページ数
民 法172 ページ
宅建業法 148 ページ
法令上の制限 90 ページ
35 ページ
その他 19 ページ
計464ページ
とらの子(別冊付録)31 ページ

実質のページ総数が「464ページ」であり、ページ数が少ないアドバンテージは大きい
(手持ちの中でページ数が1番少ないテキストである。2番目は「らくらく宅建塾 宅建士 基本テキスト」の517ページ、3番目は「宅建士 合格のトリセツ」の525ページ)

宅建は繰り返し勉強して基礎知識を定着させることが最重要であり、ページ総数が少ないことは反復学習がしやすく暗記しやすいです。

参考:ページ総数は、なぜ変わるの?
・繰り返し学習向け、要点の暗記重視のテキストだとページ数が少なくなる傾向があります。
・反対に、初学者向けにイラストや図表を多く入れたり、中級・上級者向けに正確な文章を記載しようとするとテキストのページ数は多くなります。
 ページ数が少ないことは、イラストや図表・正確な文章などを削っており、他のメリットとのトレードオフの関係にあります。


⑦ページの縦分割がないか(1ページが縦1列か)?

1ページが縦1列のレイアウトで分割されておらず、読みやすいです。→ 5点

根拠

ページの縦分割がなく読みやすい

ページの縦分割がなく読みやすい
ページの縦分割がなく読みやすい

人は、上から下へ、左から右へ 文字を読むため、1ページが縦1列のレイアウトだと読みやすいです。
テキストによっては、1ページが縦2列、縦3列に分割されているものもあり、学習の集中が乱されてしまいます。

このテキストは分割されておらず、とても読みやすいです。(Good!)


⑧理解を助けるイラストや図表が適度に含まれているか?

「イラスト」や「図表」が適度に含まれています。→ 5点/5点

根拠

以下のように、理解を助ける「イラスト」や「図表」が適度に含まれています。

■イラスト

  • 権利関係「5-2.代理(禁止事項)」(P27)
  • 権利関係「10.相続 法定相続分」(P54)

権利関係「5-2.代理(禁止事項)」

権利関係「5-2.代理(禁止事項)」(P27)
権利関係「5-2.代理(禁止事項)」(P27)

権利関係「10.相続 法定相続分」

権利関係「10.相続 法定相続分」(P54)
権利関係「10.相続 法定相続分」(P54)

■表

  • 宅建業法「事務所に備え付けなければならないもの(5点セット)」(P189)
  • 宅建業法「媒介契約の種類と規制」(P243)

宅建業法「事務所に備え付けなければならないもの(5点セット)」

宅建業法「事務所に備え付けなければならないもの(5点セット)」(P189)
宅建業法「事務所に備え付けなければならないもの(5点セット)」(P189)

宅建業法「媒介契約の種類と規制」

宅建業法「媒介契約の種類と規制」(P243)
宅建業法「媒介契約の種類と規制」(P243)

「イラスト」と「図表」を用いて イメージ(概念)から説明に入ることにより、理解しやすくなるとともに、文字情報で説明するよりも頭の負荷が軽減され学習が継続しやすくなります。


⑨カラフル過ぎないか?

配色がシンプルで読みやすいです。→ 5点

根拠

以下の配色になっています。

  • 文字の色:黒、赤の2色
  • イラストの色:黒、赤の2色

■文字・イラストともに:黒、赤の2色

宅建業法「26-2.報酬額の制限」(P301)にて。

宅建業法「26-2.報酬額の制限」(P301)
宅建業法「26-2.報酬額の制限」(P301)

・初学者向けのテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。カラフル過ぎると目が疲れてしまうデメリットもあります。 
・また、すべてがカラフルだと、どこが大事な部分かわからなくなるデメリットもあり、強調表示のバランスが大事になります。

このテキストは、配色がシンプルで読みやすいです。

参考:初学者・中級者・上級者向けのテキストの配色は?
・「初学者向け」のテキストは、飽きさせない工夫から全ページカラーのものが多いです。
・「中級者向け」のテキストは、2色刷りで黒と朱色(赤系)のみで強調表現を分けているものもあります。
・受験を多く経験している「上級者向け」のテキストになると、文字色は1色で太字や下線(アンダーライン)で強調表現しているテキストや、まったく太字や下線もないテキストもあります。
 なお、「上級者」は、重要な部分が自分で分かるため、自ら下線を引いたり、メモ書きを入れるなどカスタマイズすることから、極めてシンプルなテキストを好みます。(本試験の直前には,自分だけのテキストができあがっているイメージです)


⑩テキスト独自の差別化要素

  • 「とらの子」という冊子が付属
    出題頻度が高い論点だけ集められている冊子が付属しています。暗記に重きを置く宅建試験では、この手の「重要論点集」は差別化要素が高いです。
  • 「重要度アイコン」の表示
    出題頻度の高い論点に「重要度A,B,C」とアイコンが表示されており、「余裕があればやる、なければ飛ばす」といった判断がしやすいです。
  • 「目からウロコのポイント解説」
    講師陣が問題を解くコツや、出題が多いが得点しにくい論点を解説しており、受験生が気づきにくいポイントに的を絞って解説しています。
  • 本「基本テキスト」と「ウォーク問」がリンク
    この基本テキストは同社の「ウォーク問」とリンクしており、基本テキスからウォーク問の該当問題番号へ逆引きができます。これにより学習した論点の問題個所を探す時間が短縮できます。
    → 5点

根拠

■1.「とらの子」という冊子が付属

出題頻度が高い論点だけ集められている冊子が付属しています。暗記に重きを置く宅建試験では、この手の「重要論点集」は差別化要素が高いです。

「とらの子」冊子が付属
「とらの子」冊子が付属

使い方の例として、過去問題集の周回を重ねた後の総復習に、試験当日に「とらの子」冊子だけを試験会場に持っていって復習する、といった使い方もできます。

「とらの子」という冊子(法令上の制限の一例)
「とらの子」という冊子(法令上の制限の一例)

■2.「重要度アイコン」の表示

出題頻度の高い論点に「重要度A,B,C」とアイコンが表示されており、「余裕があればやる、なければ飛ばす」といった判断がしやすいです。

「重要度アイコン」の表示
「重要度アイコン」の表示

■3.「目からウロコのポイント解説」

講師陣が問題を解くコツや、出題が多いが得点しにくい論点を解説しており、独学で気づきにくいポイントに的を絞って解説しています。

「目からウロコのポイント解説」
「目からウロコのポイント解説」

■4.本「基本テキスト」と「ウォーク問」がリンク

この基本テキストは同社の「ウォーク問」とリンクしており、基本テキスからウォーク問の問題番号への逆引きができます。これにより学習した論点の問題を探す時間が短縮できます。

本「基本テキスト」と「ウォーク問」がリンク
本「基本テキスト」と「ウォーク問」がリンク


まとめ

メリット

  • 「要点・暗記重視」型のテキストであり、合格に必要な知識だけ記載されていますので合理的な学習が行えます。
  • 表を使って似た論点の「暗記箇所が整理」され、イラストやまとめを使って「論点の理解」もスムーズにできます。(宅建向けに学習がしやすく上手に仕上がっています)
  • ページの縦分割がなく(1ページが縦1列)読みやすいです。
  • 出題頻度の高い論点とそうでない論点がわかりますので、「余裕があればやる、なければ飛ばす」といった判断がしやすいです。
  • 法改正に対応しています。

ややデメリット

出題頻度の低い論点や条項を削っているため、過去問を解いたときに本テキストに説明が載っていないことがあり、必要に応じて手書きで本テキストに書き込む必要があります。(前記「ページ総数が少ない」メリットとのトレードオフです)
※ただし、短期合格したい受験生には、むしろ知識が絞ってあることがメリットになります(ex.合格に必要な知識しか勉強しない使い方)。

まとめ

  • 評価点は「50点/50点」であり、結論は、合格に必要な知識のみをおさえて短期合格したい方は「買いです(50点満点は 本ブログ初です!)。
  • 評価したところ、学習対象者は「初学者」から「リベンジ組」を対象にしていますが、特に時間がない人に向いています。
  • 時間が短縮できるだけでなく本テキストは、暗記がしやすく、論点が理解しやすい教材に仕上がっていますので安心して受験に望めます。

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勉強開始までの「教材選択の時間ロス」をはぶき、効率よく学習を進めていだきたくことができます。

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  • 仕事の帰宅後に、通信講座で効率よく学習したい方
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 ※不合格でも、費用負担なしです。
→ 2023年版 フォーサイト 宅建スピード合格講座【プロがレビュー】
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(試験合格目標:2023年10月試験)


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