「3級FP には合格できたけど、2級FPの勉強なんてしてきてないし、独学で合格できるか不安です。」
「ちょっと難しそうだし、、、大丈夫かな…。」
「働いていて時間がないけど、どうすれば時間がつくれるのか。」
「がんばりたい気持ちはあるけど、勉強の手順がわかりません。
具体的な対策を教えてください。」
こういった疑問にお答えします。
本記事の内容
- この記事は、私が2級FPに挑戦した経験がつまった 合格までの学習手順であり、具体手的なアクションプランを提示しています。
- 私は金融とは関係ないまったくの異業種からの挑戦でFP試験を受けたため、知識ゼロからの挑戦であり、受験対策を考えて取り組みました。
- この記事を読むことで、合格までの【20ステップ】が理解できますし、【合格後の未来】もイメージできるようになります。
受験生さまへのメッセージ
本記事は、次の方に向けて書いています。
- 働きながら、これから独学で2級FPの勉強をがんばりたい方
- どうやって勉強したらいいか分からない方
- リベンジ組だけど、次回は合格できるか不安な方
この記事の信頼性
「1級FP技能士」である私が2級FPの合格経験をもとにわかりやすく解説します。
学習手順、具体的な勉強の始めかた、マインドセット、勉強習慣、本試験でのケアレスミスの防止法、その後の未来までを、余すことなく盛り込んでいますので、ぜひ最後までお読みください。
もくじ
- 1 2級FPを独学で合格する勉強方法
- 2 2級FPの合格に必要な勉強時間・期間は「初学者は 2.5か月」「リベンジ組は 1か月」必要
- 3 「2級FPの基本テキスト」を1冊、「過去問題集」を1冊、用意する
- 4 過去問題集と基本テキストは「論点ごと」に進める
- 5 理解、整理、暗記の順序を意識する
- 6 頻出の「3つ星☆」,数回に一度出る「2つ星☆」の問題を中心に覚える
- 7 2級FPの「学科試験」の出題傾向
- 8 2級FPの「実技試験」の出題傾向
- 9 暗記は、目に入れる回数を増やす
- 10 勉強中は、スマホを別の部屋へ置く
- 11 FP3級の受験から期間が開いても、2週間も続けると勉強習慣を思い出す
- 12 勉強の調子が良いところで中断する【翌日へのモチベーションが持続する】
- 13 お酒をやめると、社会人でも平日の勉強時間が2時間確保できる
- 14 電卓は「大きくて,重厚,視認性が良い」ものを使う(キヤノンHS-1220TUG)
- 15 模試は、必須ではない【過去問優先】
- 16 試験直前の2、3週間前は新しい知識を入れない
- 17 本試験会場での「学科試験」「実技試験」共通の対策
- 18 「学科試験」の問題を解く順は「①文章問題」「②計算問題」 「③難問」
- 19 実技試験の対策(日本FP協会)
- 20 本試験では、実力の9割以下しか発揮できない
- 21 本試験のケアレスミスを防ぐ【3秒の確認】
- 22 合格したあとの未来【2級FPになった感覚をつかもう】
- 23 関連記事:「基本テキスト」と「問題集」のレビュー記事
- 24 関連記事:働きながらCFPと宅建を同時合格した体験記【4年の勉強から得たもの】
2級FPを独学で合格する勉強方法
このFPという試験を受ける方は、銀行や証券会社、保険会社など金融系に努めている方がほとんどだと思いますが、私の場合はまったくの別業種からの挑戦であり、知識がゼロの状態から勉強をスタートしました。
こんな私でも、仕事をしながら、家事をしながら、独学で2級FPを合格できています。
忙しくても、正しい方法で効率よく学習を進めれば、大丈夫です。
具体的な方法を、以下に詳しく解説いたします。
2級FPの合格に必要な勉強時間・期間は「初学者は 2.5か月」「リベンジ組は 1か月」必要
初学者の場合、2級FPの合格に必要な勉強時間は、150時間は必要です。
勉強時間の目安は、次になります。
私は、下表の2か月の場合で受験して合格しました。
3級の合格が判明してから、2級の試験まで2か月ちょっとの場合が多いので、下表の勉強期間になります。
勉強期間 | 1日あたりの勉強時間 | トータル勉強時間 |
---|---|---|
2か月の場合 | ・平日:2時間/日x44日=88時間 ・休日:4時間/日x16日=64時間 (※1か月:平日22日,休日8日で計算) | 合計152時間 |
3か月の場合 | ・平日:1時間/日x66日=66時間 ・休日:3時間/日x24日=72時間 (※1か月:平日22日,休日8日で計算) | 合計147時間 |
- 「2か月」の場合:
平日2時間、休日4時間勉強したとすると、2か月で約150時間になります。 - 「3か月」の場合:
平日1時間、休日3時間勉強したとすると、2か月で約150時間になります。
働きながら受験される方は、勉強期間を「2か月~3か月」と見込んでおくとよいでしょう。
例えば、1月末に受けたい場合は11月中旬から勉強開始、5月末に受けたい場合は3月中旬から勉強開始と見込んでおくとよいです。
リベンジ組は、一度学習した記憶の復元は早いですし、勉強を進めると知識の厚みが増してきますので、1か月あれば足ります。
ネットでは確かに 10日で合格とか、1週間で合格とか、そういう方もいますがレアケースですし、すこしリスクを取りすぎです。
2級FPの合格率は40%前後ですから、初学者が完璧にして本試験に挑む必要があります。
働きながら受験される方が初学者の場合は、2.5か月をみて、150時間は確保しましょう。
「2級FPの基本テキスト」を1冊、「過去問題集」を1冊、用意する
テキストは、「2級FPの基本テキスト」を1冊使います。
複数のテキストがあると暗記や書き込みが集中できず、効率が悪いからです。
ですので、「2級FPの基本テキスト」を1冊を使います。
2級FPの基本テキスト
過去問題集は、「2級FP 過去問題集」を使います。
同じ論点の問題をまとまって解くことができ、理解と記憶の定着が早く効率がよいです。
2級FP 過去問題集
「テキスト」や「問題集」がたくさんあると、一見すると安心感が得られると思われがちですが、時間や労力が分散してしまい効率が悪いです。
複数買ってハシゴせず、1冊に必要なメモを書き込みボロボロになるまで使い込みましょう。
上でご紹介した「FP2級の基本テキスト」と「問題集」のレビュー記事です
・「FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト(LEC)」
イラストや図表と文章のバランスがよく、文章の内容が正確な基本テキストです。
ぜひ、教材評価(レビュー)記事もどうぞ!
→ FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
・「FP2級 合格のトリセツ 速習問題集」
問題の選択肢に対する「解説」が理解しやすいです。
前述のLEC「速習テキスト」と ”完全リンク”しており「速習問題集」に「基本テキスト」のページ番号を書き込む手間がはぶけます。
ぜひ、教材評価(レビュー)記事もどうぞ!
→ FP2級 合格のトリセツ 速習問題集 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
・「最短合格 2級FP技能士(きんざい)」
要点・暗記重視(要点特化型)のテキストです。
「ページ総数」が少ないため、勉強時間を多く取れない方に適しています。
ぜひ、教材評価(レビュー)記事もどうぞ!
→ 最短合格 2級FP技能士 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
・「イメージで攻略 わかる受かる FP2級 テキスト&問題集(マイナビ)」
教材の基礎・基本をしっかり押さえつつも、いまどきの表現(優しいイラストや漫画)で学習効果を高めたテキストです。
ぜひ、教材評価(レビュー)記事もどうぞ!
→ イメージで攻略 わかる受かる FP2級 テキスト&問題集 2022-23年【プロがレビュー】
過去問題集と基本テキストは「論点ごと」に進める
「基本テキスト」の1ページ目から読み始めると勉強の効率が悪いです。
いきなり「過去問題集」解いて、問題の「解説」を確認し、「基本テキスト」を確認します。
これが効率が良い学習方法です。
具体的には、以下の進め方になります。
過去問題集と基本テキストは「論点ごと」に進めます。
- 「過去問題集」の1つ目の論点を解き、解説を確認し、基本テキストを確認する。
- 「過去問題集」の2つ目の論点を解き、解説を確認し、基本テキストを確認する。
- 「過去問題集」の3つ目の論点と解き、解説を確認し、基本テキストを確認する。
繰り返しますが、最初から最後までテキストを通しで読んで、過去問題集を解いても最初のほうは忘れていますので、1つずつ(論点ごと)に進めるようにしましょう。
・・・そして、過去問題集の1周を終える。
これを「1周まわす」といいまして、最終的には 3周以上はしたほうがよいです。
1周目は問題が解けませんが、無理に解こうとせず解説を読んで次に進みます。
※1周目の目的は、全体のボリューム感の把握と、どんな問題があるかを確認することです。
2周目からは、肢別の解説をしっかり読み、「なぜ正解なのか?」「なぜ誤りなのか?」を丁寧に理解していきます。
過去問題集と基本テキストは「論点ごと」に進め、2周目以降も丁寧に進めましょう。
理解、整理、暗記の順序を意識する
理解、整理、暗記の順序を意識しましょう。
- 2級FP「過去問題集」を解き、「基本テキスト」を読んで、知識の論点を理解します。
- 次に、読み進めていくと、似たような論点が出てきますので、比較しながら整理します。
- 最後に暗記します。
この順番を意識します。
なぜなら、似たような論点は比較しながら覚えないと、問題で聞かれたときに「あれ?どっちだっけ?」となって混乱してしまいます。
例えば、似たような論点とは、「成年後見制度と任意後見制度の違い」「傷病手当金(健康保険)と傷病補償年金(労災保険)の違い」「遺族厚生年金の妻と夫の年齢要件」「中高齢寡婦加算と経過的齢寡婦加算は、40歳からだっけ?65歳からだっけ?」などとなり、混乱してしまいます。
試験のなかには「暗記主体」の試験もありますが、FP試験は単純な暗記問題もありますが、本質の理解をしたうえで概念や数値の暗記をしていないと、2択までは絞れるがその先が絞れなくなります。
また、計算問題は知識があるうえで計算することが前提となっており、基礎なる計算過程の知識・理解がないと、「いま自分がなんの計算をしているかわからない」という状態がおきるため、単一の論点を理解し、それらを比較しながら整理し、最後に暗記していきます。
理解、整理、暗記の順序を意識して学習を進めましょう。
頻出の「3つ星☆」,数回に一度出る「2つ星☆」の問題を中心に覚える
2級FP過去問題集には、星「☆」(星マーク)もしくは、重要度「A,B,C」の表示があります。
- 「3つ星☆」は、過去 に6回以上出題(2回に1回以上)された出題頻度が高い論点であり、必至で覚えなければならない知識です。
※重要度にすると「A」 - 「2つ星☆」は、過去に3~5回出題(4回に1回以上)された論点で、こちらも2番目に優先して覚えます。
※重要度にすると「B」 - 「1つ星☆」は、過去に2回以下出題(1回または2回)された論点で、余裕があったら覚えましょう。
※重要度にすると「C」
3つ星、2つ星、1つ星の知識をすべて覚えると、過去問で9割以上の得点が取れます。
ただし、本試験では はじめて出題される問題もあり、8割付近に落ち着くと思います。(私も学科試験は,50点/60点中でした)
頻出「3つ星☆」の問題、数年に一度出る「2つ星☆」の問題を中心に、余裕があったら「1つ星☆」の問題の知識も覚えるのがよいです。
2級FPの「学科試験」の出題傾向
2級FPの学科試験の出題傾向です。
学科試験は6つの課目があり、特に以下の論点は頻出ですので、重点的に勉強をしましょう。
課 目 | 出題頻度の高い論点 |
---|---|
A ライフプランニングと資金計画 | コンプライアンス 雇用保険 公的医療保険 公的年金 確定拠出年金 国の教育ローン 奨学金 損益計算書 貸借対照表 財務分析 |
B リスク管理 | 生命保険(死亡保険) 個人年金保険 第三分野の保険 傷害保険 自動車保険 生命保険料控除 個人の生命保険金の税金 個人の損害保険金の税金 法人の生命保険料 法人の保険金の経理処理 |
C 金融資産運用 | 経済指標 株式の信用取引 投資尺度 NISA 金融商品の税金 ETF 外貨建て金融商品 デリバティブ(金融派生商品) ポートフォリオ セーフティネット 金融商品の取引の法律 |
D タックスプランニング | 所得税の概要 10種類の所得 損益通算 所得控除 住宅ローン控除 青色申告 法人税の概要 法人税の損金 会社・役員間の取引 消費税 |
E 不動産 | 不動産登記 不動産の価格 不動産の売買契約 借地借家法 建物区分所有法 都市計画法 建築基準法 不動産の取得と税金 不動産の保有と税金 不動産の譲渡所得 居住用財産の譲渡の特例 土地の有効活用 |
F 相続・事業承継 | 相続人・相続分 遺言 相続税の計算 相続 税の延納・物納 贈与契約 贈与税の非課税財産 贈与税の基礎控除 配偶者控除 相続時精算課税 宅地の評価 |
2級FPの「実技試験」の出題傾向
2級FPの実技試験の出題傾向です。
実技試験には10つの課目があり、特に以下の論点は頻出ですので、押さえましょう。
課 目 | 出題頻度の高い論点 |
---|---|
第1問 コンプライアンス | コンプライアンス(各士業法) |
第2問 金融 | 株式の税金(購入単価、譲渡所得) 株式の投資尺度 投資信託(手数料、分配金、税金) 外貨預金の利回り |
第3問 不動産 | 建築基準法 不動産登記 不動産の譲渡所得 |
第4問 リスク | 生命保険の証券分析 生命保険料控除 |
第5問 タックス | 総所得金額 損益通算 所得控除 減価償却費 |
第6問 相続 | 相続人 相続分 遺留分 贈与税の計算 (基礎控除、配偶者控除、相続時精算課税) 路線価による評価額の計算 小規模宅地の特例 |
第7問 キャッシュフロー表 | 年度の金額 金融資産残高 |
第8問 係数問題 | 6つの係数 |
第9問 総合問題 | 教育資金(奨学金、教育ローン) 住宅ローン (繰り上げ返済、ペアローン、収入合算) 遺族年金 老齢資金準備(NISA、iDeCo) 消費税 |
第10問 総合問題 | バランスシート 退職所得 老後の年金 公的医療保険 |
暗記は、目に入れる回数を増やす
暗記は、無理に覚えようとせず、目に入れる回数を増やすと自然に覚えられます。
私もそうでしたが、1ページごとに覚えようとするよりも、それぞれの論点を1周するごとに少しずつ知識が定着していくのが感じられます。
具体的には、問題の解説やテキストを目に入れる回数を増やすことです。
- 寝る前に一読
- 朝いちに一読
- 通勤中
- デスクに付箋を貼って
- 帰宅中
- 勉強の終わりに、暗記事項や計算順序を見渡す
などと、目に入れる回数を増やします。
暗記は、目に入れる回数を増やすことで乗り切り、試験直前には暗記の精度を上げましょう。
勉強中は、スマホを別の部屋へ置く
勉強中は、スマホを別の部屋へ置いておきましょう。
スマホは、電源を切っていても見たくなるように(気になるように)設計されているため、別の部屋に置いておきましょう。
私もよくありましたが、スマホの電源を切っておいても気になって集中できませんでした。
勉強中は、スマホを別の部屋へ置くことで効率よく学習が進められます。
FP3級の受験から期間が開いても、2週間も続けると勉強習慣を思い出す
FP3級級の受験から期間が開いても 2週間も続けると勉強習慣が身につきます。
勉強の始めの数日は机に座って問題を解くのがしんどいですが、2週間も勉強を継続すると集中力や体力が向上してきて慣れてきます。
朝、歯を磨かないと、顔を洗わないと気持ち悪いように、勉強しないと気持ち悪くなり、自然と机に向かいます。これが習慣です。
この勉強習慣のゾーンに入ると合格します。ここを目指しましょう。
まずは、2週間、勉強を続けてみましょう。
勉強の調子が良いところで中断する【翌日へのモチベーションが持続する】
勉強の調子が良いところで中断しましょう。
勉強をしていると、ついついキリのいいところまで、あと1問、あと1つ、などと量をこなしたくなるものです。
しかし、勉強の途中で中断すると、勉強したい気持ちが継続して翌日のモチベーションが保てます。
また、睡眠時間も確保しやすくなりますので、翌日の理解力・記憶力がアップします。
翌日へのモチベーションを持続するために、キリがいいところまで勉強するのはやめてみましょう。
お酒をやめると、社会人でも平日の勉強時間が2時間確保できる
社会人で勉強時間を確保する手っ取り早い方法が、受験期間中もしくは平日は,お酒をやめることをオススメします。
なぜなら、平日の帰宅後に頭がクリアな時間が確保できますし、合格がグッと近づきます。
私も大のお酒好きですが、受験期間中は,お酒をやめました。
「お酒をやめて合格できた」といっても過言ではないでしょう。
確かに、それはわかるが「なかなかやめられない人」は、休日は少し飲んでもよいと思います。
経験から冷静に考えれば、やっぱり、受験期間中はお酒をやめるのが得策です。
電卓は「大きくて,重厚,視認性が良い」ものを使う(キヤノンHS-1220TUG)
いままで FPの試験 を 9回も受験してきましたが、試験の計算問題には、長いケタや,小数点以下が何ケタもある数値を計算する問題が多く、間違いも誘発しやすく、タイプミスをしていまうと命取りになります。
そんな計算問題を戦い抜くには、
「大きめで、重厚感があり、視認性が良い電卓」が安定感・正確性・安心感の観点から最適です。
この「卓上電卓 キヤノンHS-1220TUG」は、試験で威力を発揮してきました。
私が経験した試験でのメリットは、次です。
- 打ちやすい:数値キーが大きいため、タイプミスを軽減できます
- 重 厚:緊張し手が震えても,どっしり安定して電卓は動きません
- 見やすい:液晶画面が大きく数値の視認性が良く,正確に数値を確認できます
試験会場に持っていくのは、このような電卓です。
この電卓に投資して、他の受験生より試験を有利に進めましょう。
電卓のレビュー記事です。 こちらもぜひどうぞ!
→ FP試験、簿記、情報処理 試験で威力を発揮する「電卓 キヤノンHS-1220TUG」
模試は、必須ではない【過去問優先】
模試は、必須ではないです。
予備校やスクールが行っている模試を受ける目的は、次になります。
- 本試験の時間配分のシミュレート
- 試験の雰囲気の場数慣れ
- 模試までの知識の強制暗記のため
いままで資格試験を受けてきた方、他の資格試験を受けている方は、自宅でも時間配分のシミュレートができる方は必要ないです。
模試は、スクールが独自に作った問題が含まれており、難しく感じることが多々あります。
その間違えた問題が、過去問題集の「3つ星☆~1つ星☆」(重要度A~C)の問題であれば覚える必要がありますが、それ以外であれば無視してOKです(過去問重視)。
模試は、ご自身の状況に合わせてうまく活用するのはありです。
私は、FPのほかに宅建や他の資格試験を受けていましたので、60問を解く時間配分や、選択肢の肢切りテニックなど自宅で練習していましたので、模試は使いませんでした。
試験直前の2、3週間前は新しい知識を入れない
試験直前の2、3週間前は新しい知識を入れないようにしましょう。
試験直前は、むしろ範囲をせばめて「3つ星☆」「2つ星☆」(重要度A、B)の論点に絞って知識の正確性を向上させます。
直前期に新しい知識を入れても、あいまいな知識なまま本試験を迎える可能性が高いからです。
「100のあいまいな知識より、20の正確な知識」だけが、本試験会場で自分を助けてくれます。
試験直前の復習のスケジュールは、次になります。
- 3週間前は、3つ星、2つ星、1つ星の問題 を繰り返し解く
重要度でいうと A、B、C の問題を解く - 2週間前は、3つ星、2つ星 の問題 を解く繰り返し解く
重要度でいうと A、B の問題を解く - 1週間前は、3つ星のみ の問題を繰り返し解く
重要度でいうと A の問題のみを解く
このように今ある知識にしぼって、正確な暗記に力を入れました。
試験直前の2、3週間前は新しい知識を入れずに、むしろ狭めて正確な知識の定着に努めましょう。
本試験会場での「学科試験」「実技試験」共通の対策
いよいよ本試験です。
共通することは、
「途中であきらめず、最後まで問題と向き合う」ということです。
特に覚えているのは「学科試験」の最初に忍ばせてあった難問が難しくて焦ってしまい、必要以上に時間をつかってペースが乱されてしまいました。諦めずに、そのあとの問題に進むと普段解ける問題がでてきて、徐々に冷静な判断を取り戻しました。
「実技試験」では、所得税の計算方法と、法定相続分から相続人の相続税を積算する問題がわからなかったのですが、最後まで問題と向き合うことで、泥臭く解くことができました。
「学科試験」「実技試験」ともに、「途中であきらめず、最後まで問題と向き合う」ことが重要です。
結果、どちらの試験も合格することができました。
共通する対策としては、次になります。
- 手が震えたり、頭が真っ白になったら、深呼吸する
- 簡単な「文章問題」「定番計算問題」から解く
- 泥臭くても、1点でも多く取ること
大変な2時間(学科試験)と、1時間半(実技試験)ですが、他の受験者も一緒です。
この時間のために自分が費やした努力を思い出しましょう。
そうすれば、「昨日勉強していた自分」「1週間前に勉強していた自分」「1か月前に勉強していた自分」が助けてくれます。
大切なのは「ぜったいに最後まで諦めない」というマインドで戦い抜くことです。
「学科試験」の問題を解く順は「①文章問題」「②計算問題」 「③難問」
学科試験の問題を解く順は、「①文章問題」、「②計算問題」、余裕があれば最初に仕込んである「③難問」の順番です。
①「文章問題」から解く
学科試験では、はじめに「文章問題」から解きましょう。
知識を「知っているか、知らないか」を問う問題ですので、不必要に時間を使わなければ、1問を2分弱で解けます。
比較的優しい問題なので、最初にペースをつかみ、頭が温めることができます。
やってしまいがちなのが「文章問題」を解き終わっていないうちに、後述「②計算問題」に時間をかけてしまうことです。
学科試験では、はじめに「文章問題」を解ききりましょう。
②「計算問題」を解く(「文章問題」の後に)
前述「①文章問題」を解いてから、こちらの「計算問題」を解きます。
例えば、「学科試験」の「計算問題」は次のような問題が出題されます。
- 住宅ローンを係数を使って解く組み合わせ問題
- 損益計算書の利益率を求める問題
- 債券の表面利回りから最終利回りを求める問題
- ファンド(投資信託)のシャープレシオを求める組み合わせ問題
- 給与所得と不動産所得から総所得金額を求める問題
- 建築基準法の延べ面積の限度を求める問題
- 宅地の相続税の課税価格を求める問題
これらの計算問題は、演習をこなしておけば3分程度で解けます。
「文章問題」のあとに、「計算問題」を解きましょう。
③最初に忍ばせてある「難問」は最後に解く
問1から問3あたりに、勉強したことのないような問題、聞き方が遠回しな問題が忍ばせてあります。
これは受験生のペースを乱そうとする心理トラップなので、まともに解こうとすると出鼻をくじかれてしまいます。
はじめにメンタルがやられると、あとに用意されている簡単な問題が解けなくなり、総合点が下がるという悪循環に陥ります。
最初にある「難解な問題」(問1~問3)は、無理に解こうとせず、最後の最後に余裕があれば解きましょう。
実技試験の対策(日本FP協会)
実技試験の特徴は、保険証券や不動産登記などの資料から内容を読み解いたり、実務で発生しそうな相談内容の設定があり,その問に答えていく試験になっています。
必ず出題される問題を落とさない
上で説明しました【「実技試験」の出題傾向】の中でも必ず出題される論点があります。
必ず出題される次の問題は、定番問題であり演習を積めば解けるようになりますので、本試験でも落とさないようにしましょう。
- コンプライアンス
- キャッシュフロー表の計算
- 建築基準法
- 保険証券の分析
- 相続人・相続分
- 個人バランスシート
- 6つの係数
本試験では、実力の9割以下しか発揮できない
本試験会場では、実力の9割以上の力は発揮できないと思っていたほうがいいです。
まして、実力以上の力が発揮できる可能性は低いでしょう。
理由は、過去問がそのまま出るわけではなく、同じ論点でも聞き方を変えてきたり、新作の問題も出題されたり、メンタル的に緊張して冷静な判断ができないことが多いからです。
私もそうでしたが、実技試験の過去問では 9割以上とれたが、本試験では 6割しか取れず、自宅に帰って冷静な頭で解いてみると、あと数問は点数を上積みできるというものでした。
ネットではこれをケアレスミスとか言う人がいますが、本試験会場での自分の実力です。
本試験は、実力の9割以下しか発揮できませんので、試験直前には「正確に早く」問題が解けるように、十分に演習しておきましょう。
本試験のケアレスミスを防ぐ【3秒の確認】
本試験のケアレスミスを防ぐには、選択肢ごとに 3秒の確認を行いましょう。
本試験会場では、知識は身についているのに問題文の大事な用語や数値を見落としてしまうことがあるからです。
具体的には、各肢を解いた後にもう3秒ほどかけて、用語や数値、言い回しの確認を行うことでケアレスミスを防ぐことができます。
問題文の正誤を判断した後にもう一度、肢ごとに「3秒確認」を行いましょう。
合格したあとの未来【2級FPになった感覚をつかもう】
合格したあとの未来を想像すると、勉強のモチベーションがアップします。
以下を想像して、2級FPになった感覚をつかみましょう。
「一般的」なメリットと、「応用的」なメリットを紹介します。
①「一般的」に2級FPを持っていることのメリット
- 名称独占資格である(名刺にしっかり書ける。お客さんの反応が違う)
- 商品提案や説明に説得力をもたせることができ、仕事案件が増える
- 金融系の会社に就職が有利
前述にとどまらず、以下のように応用すると人生の選択肢・自由度が高まります。
②「応用的」に2級FPを持っていることのメリット
- Webライターとしての案件が受注しやすく,「文字単価」も高い
- ブログに「権威性」がうまれ、収益が発生しやすい
- 副収入が発生しやすく、経済的にも、精神的にも余裕が生まれる
- 勉強習慣が身につくので、上位資格の「CFP」や「1級FP」を目指せる
私もそうでしたが、2級FPに合格したあとの明るい未来を想像しながら、勉強のモチベーションアップにつなげていました。
「2級FPって、そこまでメリットあるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、2級FPは「箔がついて」かつ「稼げる資格」です。
こちらのサイト「資格の取り方」さん(https://shikaku-fan.net/)でも、「横綱クラス」に認定されています。
合格したあとの未来を想像して、モチベーションアップを図りましょう!
そして、明るい未来を勝ち取りましょう!
今回は「2級FPの独学で合格する勉強方法」を解説してきました。
勉強方法も大切ですが、使う「基本テキスト」についてはさらに重要です。
以下の記事では「基本テキスト」と「問題集」のレビュー記事になりますので、こちらの記事も ぜひあわせて読んでみてください。
関連記事:「基本テキスト」と「問題集」のレビュー記事
- 基本テキスト:LECの「FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト」です。
- 問題集 :LECの「FP2級 合格のトリセツ 速習問題集」です。
- 基本テキスト:きんざいの「最短合格 2級FP技能士 参考書」です。
- 基本テキスト:マイナビの「イメージで攻略 わかる受かる FP2級 テキスト&問題集」です。
①「FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト」(同社LEC)のレビュー記事
文章説明とイラスト・図表のバランスがよい基本テキストです。
下の②「速習問題集」と ”完全リンク” していますのでセットでの購入をおすすめいたします。
レビュー記事です。どうぞ、ご参照ください。
→ FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
-
参考FP2級 合格のトリセツ 速習テキスト 2022-23年版【プロがレビュー】
続きを見る
②「FP2級 合格のトリセツ 速習問題集」(同社LEC)のレビュー記事
問題の選択肢の解説が簡潔に説明されており、理解しやすい問題集です。
上の①「速習問題集」と ”完全リンク” していますのでセットでの購入をおすすめいたします。
レビュー記事ですので、どうぞご確認ください。
→ FP2級 合格のトリセツ 速習問題集 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
-
参考FP2級 合格のトリセツ 速習問題集 2022-23年版【プロがレビュー】
続きを見る
③「最短合格 2級FP技能士 参考書」(きんざい)のレビュー記事
特徴は、要点・暗記重視のテキスト(要点特化型)となっています。
学習対象者は、勉強時間を短縮させたい「初学者」もしくは「中級者」です。
こちらの個別レビュー記事も どうぞ、ご確認ください。
→ 最短合格 2級FP技能士 参考書 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
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参考最短合格 2級FP技能士 参考書 2022-23年版【プロが徹底レビュー】
続きを見る
④イメージで攻略 わかる受かる FP2級 テキスト&問題集 2022-23年【プロがレビュー】
特徴は、教材の基礎・基本をしっかり押さえつつも、いまどきの表現(優しいイラストや漫画)で学習効果を高めたテキストです。
学習対象者は、「初学者」です。
こちらの個別レビュー記事も どうぞ、ご確認ください。
→ イメージで攻略 わかる受かる FP2級 テキスト&問題集 2022-23年【プロがレビュー】
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働きながら、家事をこなしながら、育児をしながら、不合格でも努力を続けました。
「CFP全6課目」に合格し、同年に「宅建」にも合格できた4年間の実体験をお伝えします。
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